最終更新日 2019/02/12

血糖

血糖とは・・・

血糖(けっとう、blood glucose;Glu)とは、血中のグルコースブドウ糖)の濃度のことである。

ヒトの血糖値はさまざまなホルモンによって調節を受けており、血糖値を上げるグルカゴン、アドレナリン、コルチゾール、成長ホルモンと、血糖値を下げるインスリンの作用によって正常値に保たれている。成人の空腹時血糖は、70~109mg/dL程度である。

 

高血糖:血糖値が高い状態

食事摂取に伴って血糖値は上昇するが、高カロリー食、高脂肪食、運動不足などによってインスリン分泌能の低下やインスリン抵抗性増大によるインスリン作用不足を招くと、高血糖を引き起こす。

 

症状

症状としては、以下のように血糖値の上昇に伴い変化する。

・空腹時血糖値130mg/dL以上・食後2時間血糖値180mg/dL未満:口喝や多尿、倦怠感などの高血糖症状はみられないが、放置すると糖尿病の合併症が進行する。

・血糖値300mg/dL以上:口渇や多尿、倦怠感などの症状。場合によっては糖尿病性ケトアシドーシス、高浸透圧高血糖症候群といった意識障害を来す病態を呈す。

 

糖尿病の診断

なお、血糖値が下記のような場合、糖尿病の診断の一助となる。

・空腹時の血糖値が126mg/dL以上
・随時血糖値が200mg/dL以上
・75gのブドウ糖負荷2時間後の血糖値が200mg/dL以上

 

低血糖:血糖値が低い状態

低血糖の原因には、食事摂取や炭水化物の摂取不足、飢餓状態、糖尿病薬の過量内服やインスリン過剰投与、インスリン分泌腫瘍であるインスリノーマなどがある。

 

症状

症状としては、以下のように血糖値の低下に伴い変化する。

・血糖値70mg/dL以下:血糖を維持するためにアドレナリンが分泌され、発汗、動悸、手指の震え、顔色不良などといった交感神経症状が出現する。

・血糖値50mg/dL程度まで低下:でのエネルギー代謝が阻害され、頭痛、集中力の低下、生あくびなど中枢神経症状がみられる。

更に血糖値が低下すると、昏睡状態に陥ることもある。

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