脾臓とは・・・
脾臓(ひぞう、spleen)とは、腹腔内にある二次リンパ組織である。
【脾臓がある部位】
左側横隔膜直下に位置する。
【どのような機能があるか?】
脾臓はその構造や機能から赤脾髄と白脾髄の大きく2つに分けられる。
・赤脾髄は、古くなった、または正常に機能しなくなったなどの異常な赤血球の破壊を担ったり、特に白血球および血小板といった血液成分の貯蔵所としても機能する。その他、乳幼児期や出血時などで造血を行う。
・白脾髄は、リンパ球の分化・成熟や抗体産生に関わる。
【代表的な疾患】
代表的な疾患としては、脾腫(何らかの原因で脾臓が腫れて大きくなってしまう状態)がある。脾機能亢進症は、脾腫によって引き起こされる血球減少症である。
脾腫の主な原因としては、以下が挙げられる。
・肝硬変やうっ血性心不全などによる脾臓のうっ血
・遺伝性球状赤血球症などによる網内系過形成、EBウイルスなどの感染症に対する応答や全身性エリテマトーデスなどの免疫疾患に反応した免疫性過形成
・リンパ腫やアミロイドーシスなど脾臓への浸潤性疾患
【引用・参考文献】
1)福井次矢ほか監.ハリソン内科学 第4版.2013,メディカルサイエンスインターナショナル,p3376.