最終更新日 2019/10/16

出血

出血とは・・・

出血(しゅっけつ、hemorrhage)とは、血液が血管外に流出することである。

【出血の種類】
外傷や破裂により、動脈や静脈が破れて出血する場合と、血管の壁の網目状構造が緩んで血液が漏れ出る場合がある。
体の外に出血する場合を外出血、体の中に出血する場合を内出血という。

・外出血
外傷出血、口腔内の出血、鼻血、消化管の出血など、皮膚や臓器の外に出血する。

・内出血
皮下出血、頭蓋内の出血、筋肉内の出血など、傷口が体内にある状態で出血する。

【症状】
出血に伴う主な症状は、外出血と内出血で異なる。
外出血の場合は、貧血が症状として代表的である。血液が体の外に多く流出すると体内の血液量が減り貧血を起こす。
内出血の場合は、出血によって血腫(血のかたまり)が作られる。この血腫が周りの組織を圧迫することで、神経や血管に障害を起こすことがある。

その他にも、ふらつき、一過性意識消失、息切れ頻呼吸頻脈などが挙げられる。

【治療法】
外出血の場合、小さな切り傷や擦り傷は、傷口を清潔にして絆創膏などで保護すれば、やがて止血し治癒される。しかし事故などによる大きな外傷で出血した場合は、まずは圧迫止血を行う。根本的には傷口の縫合などを行い、傷口からの血液の流出を防いで止血する。出血量が多い場合などは輸液、輸血を行うなどする。

内出血の場合は出血した部位に応じて内視鏡や手術、血管塞栓術による止血術などが選択される。

他にも、止血機能に問題がある場合はその治療を行うことも、出血を止めるには重要である。

執筆: 柳井真知

神戸市立医療センター中央市民病院 救命救急センター医長

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