脳卒中治療ガイドライン[追補2017]発表|脳梗塞急性期の血管内治療がグレードAの推奨に
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高志昌宏=シニアエディター
日本脳卒中学会は9月26日、『脳卒中治療ガイドライン2015[追補2017]』(以下、2017年追補版、下図)を発表した。脳梗塞急性期の血管内治療がグレードAで推奨されるなど、2015年版から25項目が差し替えられた。
改訂された部分は[追補2017]として日本脳卒中学会のウェブサイトで公開されており、追補を反映したガイドラインの書籍は10月下旬に、電子版は11月以降に発行予定という。
![脳卒中治療ガイドライン2015[追補2017]の最初のページ](https://img.kango-roo.com/upload/images/nikkei/nikkei_171005_guidelines.png)
今回発表された2017年追補版では、2015年版のガイドラインが対象とした2013年12月末以降の、2014年1月~2015年12月末に発表された文献を対象にシステマティックレビューを行った。加えて2016年1月以降に発表された論文でも、特に重要と認めた論文はハンドサーチ論文として引用した。
脳梗塞急性期の「1-8 脳動脈:血管内再開通療法」は、今回の改訂で推奨を含め内容が大幅に変更された項目の1つだ。ステントで血栓を回収する血管内治療(機械的血栓回収療法)は、2015年春の国際学会で複数のランダム化比較試験の結果が発表され、有効性が証明された。
しかし、既に2105年版のガイドラインの編集が最終段階にあり、エビデンスを十分に反映することができなかった。
2017年追補版では、内頸動脈または中大脳動脈M1部分での閉塞に対して、tPA(組織プラスミノーゲンアクチベーター)静注療法を含む内科治療に追加して発症6時間以内に行うステントリトリーバーを用いた血管内治療について、グレードA(強く勧められる)で推奨した。
脳梗塞慢性期の「3-3 再発予防のための抗凝固療法」の項で出血高危険度の消化管内視鏡治療や大手術の場合、2015年版では「ワルファリンやNOAC(非ビタミンK拮抗経口抗凝固薬)を中止してヘパリンに置換することを考慮」となっていた。
2017年追補版では、このヘパリンブリッジの推奨がなくなり、ワルファリンの場合はINRを至適治療域にコントロールした上で継続、または非弁膜症性心房細動であればNOACへの一時的変更と処置当日の内服中止などを、グレードC1(考慮しても良いが十分な根拠はない)で推奨した。
脳出血「6-6 抗血栓療法に伴う脳出血」の項では、「抗血栓療法中に合併した脳出血では、原則として抗血栓薬を中止する」とした上で、ダビガトラン投与患者に対しては特異的中和剤であるイダルシズマブの使用を考慮しても良いとした。
また、くも膜下出血の章の脳動脈瘤「6-2 遅発性脳血管攣縮の治療」の項では、脳血管攣縮予防としてファスジルやオザグレルナトリウムの静脈内投与(グレードA)に加えて、シロスタゾールの経口投与を考慮しても良いとした。
2017年追補版はこちらから閲覧が可能だ。
<掲載元>
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