看護用語辞典 ナースpedia キーワード:脳梗塞

脳梗塞とは・・・

最終更新日 2018/01/25

脳梗塞(のうこうそく・CI・cerebral infarction)とは、脳動脈の狭窄や閉塞により灌流域の虚血が起こり、脳組織が壊死に陥る疾患である。障害部位によりさまざまな局所所見をきたし、片麻痺や感覚障害、構音障害、失語、失認などの皮質症状や意識障害が見られる。

脳梗塞は、脳血管疾患死亡数の半数以上を占める。2016年の国民生活基礎調査によると、脳血管疾患は高齢者の寝たきり(要介護5)の原因の第1位である。

【臨床病型】
アテローム血栓性脳梗塞(34%)
・比較的大きな脳動脈のアテローム硬化による狭窄・閉塞で生じる

心原性脳梗塞(27%)
心臓内血栓や心臓を経由する塞栓子による脳動脈の閉塞で生じる

ラクナ梗塞(32%)
・細い穿通枝の閉塞で生じる

急性期では、頭部CT画像は正常なことが多く、広範な脳梗塞では発症数時間以内にearly CT sign(レンズ核陰影の不明瞭化、島皮質の不明瞭化、皮質・髄質境界の不明瞭化、脳溝の消失、hyperdense MCA signなど)と呼ばれる所見が見られることがある。発症24時間以降は低吸収域となる。頭部 MRI拡散強調画像が、超急性期から高信号となるため早期発見に有効である。

【治療】
治療は最終無事確認を行い、発症4.5時間以内であれば、適応基準に従ってrt-PA(recombinant tissue-type plasminogen activator:遺伝子組み換え組織プラスミノーゲンアクチベーター)を、発症6時間以内なら血管内治療を考慮する。その他、急性期の治療薬として、脳保護療法(エダラボン)や抗血小板療法(オザグレルナトリウム、アスピリンなど)、抗凝固療法(アルガトロバン)などあげられる。

慢性期には、再発予防のために、高血圧糖尿病脂質異常症禁煙といった危険因子の管理や、抗血栓療法(アテローム性脳梗塞やラクナ梗塞には抗血小板療法、心原性には抗凝固療法)、外科的治療(内頸動脈内膜剥離術、内頸動脈ステント留置など)が行われる。また合併症や後遺症の軽減のためリハビリテーションが進められる。

執筆

神谷侑画

神戸市立医療センター中央市民病院 救命救急センター副医長

本ページの内容・監修について
このエントリーをはてなブックマークに追加

ナースpediaのTOPへ戻る

関連記事

いちおし記事

同期との関係~新人ナース~|マンガ・病院珍百景

友達?ライバル?仲間?…同期との距離感ってどのくらい? [ 記事を読む ]

SaO2低下でも酸素濃度を上げてはいけないのは、どんなとき?

振戦、痙攣など中枢神経障害が起こることも…! [ 記事を読む ]

人気トピック

もっと見る

看護師みんなのアンケート

あなたのハマっている沼は何?

投票数:
1445
実施期間:
2019年09月03日 2019年09月24日

旅行のおすすめスポットある?

投票数:
1327
実施期間:
2019年09月06日 2019年09月27日

学生時代の実習、国試勉強との両立はうまくできた?

投票数:
1203
実施期間:
2019年09月10日 2019年10月01日

SNSで嫌な気分になったことある?

投票数:
1129
実施期間:
2019年09月13日 2019年10月04日

あなたの職場ならではの「隠語」ってある?

投票数:
402
実施期間:
2019年09月20日 2019年10月11日

ナースの現場、気が利くで賞!

投票数:
921
実施期間:
2019年09月17日 2019年10月15日
もっと見る

今日の看護クイズ 挑戦者2968

筋肉注射についての説明で、正しいものは以下のうちどれでしょうか?

  • 1.急速に薬効を期待する場合には静脈注射や皮内注射ではなく、筋肉注射を選択する。
  • 2.繰り返し筋肉注射で薬剤を投与する場合、もっとも筋層が厚い大腿部を用いることが推奨される。
  • 3.注射部位に三角筋を選択する場合は、45~90度の刺入角度で注射する。
  • 4.薬液は1秒/mLで速やかに注入し、刺入部は1~2分程度マッサージを行う。
今日のクイズに挑戦!