看護用語辞典 ナースpedia キーワード:アルカリホスファターゼ

アルカリホスファターゼとは・・・

最終更新日 2018/05/11

アルカリホスファターゼ(あるかりほすふぁたーぜ、alkaline phosphatase〈ALP〉)とは、ほとんどの臓器組織に広く分布する酵素であるが、そのなかでも肝臓、骨、小腸、胎盤などに多く含まれる酵素である。

血清ALPが上昇する機序としては、下記のような疾患や原因が考えられる。
(1)肝外胆道閉塞
肝臓由来ALPの胆汁中への排泄が障害され、血中にうっ滞して高値となる。疾患としては、胆石症、胆管癌、膵頭部癌、肝癌、胆管炎などによる閉塞性黄疸がある。
(2)肝内胆汁うっ滞
(1)とほぼ同じ機序による。原発性胆汁性肝硬変症、薬剤性肝障害、細胆管性肝炎などで著しい。
(3)肝臓の占拠性病変
明らかな胆道閉塞による黄疸がなくとも、肝実質内に肝膿瘍、原発性あるいは転移性肝癌などがあると肝性ALPが上昇する。
(4)骨芽細胞増殖性疾患
骨由来のALP3は骨芽細胞が産生するので、骨芽細胞が増殖する疾患で血中ALPは上昇する。骨肉腫、骨への転移癌、甲状腺機能亢進症、骨軟化症などがある。
(5)妊娠
エストロゲン分泌亢進により胎盤由来のALP4が多量に産生される。

基準範囲は100~350U/L。

電気泳動法によるアイソザイムでは以下のように分離することができる。通常の状態では、血清中に存在するALPのほとんどは肝・骨型(ALP2およびALP3)である。ALPの異常値をみた場合は、どのアイソザイムが出現しているかによって、損傷を受けた臓器の推定や病態の解析が可能となる。
・ALP1は肝・胆道系の閉塞により、胆汁中への排泄が障害され血中にうっ滞する。
・ALP2は肝細胞の膜に存在するALPが、薬物代謝の亢進、肝臓の解毒機能の亢進などで分泌される。
・ALP3は骨芽細胞が産生し、血中に逸脱する。
・ALP4は胎盤型で、通常の妊婦では妊娠5カ月程度より上昇する。また、肺癌、卵巣癌が胎盤由来ALP類似ALPを産生することがある。
・ALP5は小腸粘膜由来で、脂肪食摂取後に明らかに血中ALPが上昇する。また、血液型とALP5は関連があり、O型・B型でALP5は血液中に出現しやすい。

執筆

浅香葉子

神戸市立医療センター中央市民病院 救命救急センター副医長

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