労作性(安定)狭心症

『本当に大切なことが1冊でわかる循環器』より転載。
今回は労作性(安定)狭心症について解説します。

 

木下智恵
新東京病院看護部
橘 綾子
新東京病院看護部

 

〈目次〉

 

 

労作性(安定)狭心症はどんな疾患?

労作性(安定)狭心症は、動脈硬化によって徐々に冠動脈が狭窄し、労作時の心筋酸素需要の増加をきっかけに一過性の心筋虚血を起こします。

 

冠血管拡張(静脈>動脈)作用のある硝酸薬ニトログリセリン)を使用することで前負荷および後負荷が軽減し、酸素需要量が低下します。また、冠血管も拡張し、冠血流量が増加し、症状が消失します。

 

 

 

どんな検査をして診断する?

確定診断には心臓カテーテル検査が不可欠です。検査の結果、75%以上の狭窄があれば、狭窄部位、自覚症状、心筋負荷シンチグラフィの結果などを加味し、治療の適応を決定します(表1)。

 

表1労作性狭心症に特徴的な検査所見

労作性狭心症に特徴的な検査所見

 

★1 運動負荷心電図
★2 12誘導心電図

 

 

 

どんな治療を行う?

薬物療法が中心となります。硝酸薬、β遮断薬、カルシウム拮抗薬、抗血小板薬などを使用します。

 

虚血が認められる場合は、経皮的冠動脈インターベンション(PCI)、冠動脈バイパス術(CABG)の適応となります。

 


文献

  • 1)藤野彰子:ナーシングレクチャー 心疾患をもつ人への看護.中央法規出版,東京,1997.
  • 2)安倍紀一郎,森田敏子:病態生理,疾患,症状,検査のつながりが見てわかる 関連図で理解する 循環機能学と循環器疾患のしくみ 第3版.日総研出版,愛知,2010.
  • 3)医療情報科学研究所編:病気がみえる vol.2 循環器 第4版.メディックメディア,東京,2017.
  • 4)榊原記念病院看護部,鈴木紳編著:AMIケアマニュアル.ハートナーシング1992夏季増刊,メディカ出版,大阪,1992.
  • 5)日本循環器学会:ST上昇型急性心筋梗塞の診療に関するガイドライン(2013年改訂版).(2019.09.01アクセス)
  • 6)黒澤博身総監修:全部見える 循環器疾患.成美堂出版,東京,2012.
  • 7)浦部晶夫,島田和幸,川合眞一編:今日の治療薬2018.南江堂,東京,2018.
  • 8)三浦稚郁子:「なぜ?」の理解で総復習&ステップアップ! 循環器ケアの成長ふりカエルチェッククイズ65.ハートナーシング 2013;26:5-65.
  • 9)酒井毅:読解プロセスですいすいわかる! 完全攻略炎の心電図ドリル50.ハートナーシング 2016;29(6):11-86.
  • 10)赤石誠監修:くすりのはたらきと使用ポイントがよくわかる! ナース必携!循環器の薬剤ガイド150.ハートナーシング2015年春期増刊,メディカ出版,大阪,2015.
  • 11)日本循環器学会:心血管疾患におけるリハビリテーションに関するガイドライン(2012年改訂版).(2019.09.01アクセス)

 


本連載は株式会社照林社の提供により掲載しています。

 

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[出典] 『本当に大切なことが1冊でわかる 循環器 第2版』 編集/新東京病院看護部/2020年2月刊行/ 照林社

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