看護用語辞典 ナースpedia キーワード:プロスタグランジン

プロスタグランジンとは・・・

最終更新日 2018/07/23

プロスタグランジン(ぷろすたぐらんじん、prostaglandin)はアラキドン酸に由来する脂質代謝産物で、炎症性メディエーターとしての活性を含め、多様な組織に作用を及ぼす。

【役割】
プロスタグランジン合成の過程で働く重要な酵素がシクロオキシゲナーゼ(cyclooxygenase、COX)で、これには2つのアイソフォーム(COX-1、COX-2)があり、それぞれ構造、組織分布、発現が異なっている。COX-1は血小板腎臓、内皮細胞など多くの組織で発現し、腎機能、血小板凝集、消化管粘膜の維持に重要な役割を果たす。一方、COX-2は炎症性刺激による誘導型でありマクロファージ白血球、線維芽細胞、滑膜細胞に発現する。

■医薬品としての役割
プロスタグランジンの発生を利用した代表的な医薬品として、血管拡張薬、子宮収縮薬、消化性潰瘍薬などが挙げられる。

■NSAIDsとの関わり
一方、アスピリンなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は、シクロオキシゲナーゼ(COX)活性阻害によりプロスタグランジン産生を抑制し、その機能を発揮する。従来、NSAIDsはCOX-2活性を抑えて抗炎症効果を発揮していたが、同時にCOX-1活性も抑制するため、胃潰瘍などの副作用を来すことが知られていた。しかし、新しく開発されたCOX-2選択性の強いCOX-2阻害薬(COX-2 Inhibitory NSAIDs)はCOX-1を阻害しないので、消化管障害などの副作用が少ないことが示されている。
NSAIDs不耐症は、COX-1を阻害すると重症の喘息発作蕁麻疹を生じるので、NSAIDs投与に際しては十分に注意する必要がある。

執筆

佐々木 朗

神戸市立医療センター中央市民病院 救命救急センター小児救急フェロー

本ページの内容・監修について
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