新人看護師「職場の人間関係で悩む…」「指導が怖い」|1年目の「ツラい」がラクになる少しのヒント(4)

新人看護師「職場の人間関係に悩む…」「指導が怖い」

人間関係の悩みは、多くの人が経験しますが、新人看護師は特に悩むことが多いですよね。

 

「先輩の指導が厳しくてツラい

「職場の同期となんだか相性が合わないかも

 

という気持ちは、なかなか周りの人にも話しづらく、1人で抱え込みがちです。

 

新人看護師によくある職場での人間関係の悩みと、少し気持ちがラクになるアドバイスを紹介します。

 

 

 

【お悩み1】先輩の指導がキツくて怖い…

先輩のキツい指導におびえている看護師のイラスト

落ち込んだ表情の看護師のイラスト

先輩に質問すると、キツめの言葉で返ってくることが多い…。めげそう。

涙を流している看護師のイラスト

先輩が怖くて、同じ勤務のときはそれだけで緊張してしまう…。

 

「ミスをしないこと」や「ひとつひとつの行動に根拠を持つこと」が常に求められる医療現場。

 

患者さんの生命に関わることだから、厳しい目でチェックされるのは理解できる…けど、言葉がキツすぎたり、強い態度だったりすると、萎縮してしまいますよね。

 

厳しい言い方や態度で指導されると、内容よりも「怒られた」「怖い」という印象が強く残って落ち込みがちですが、先輩たちは「新人ナースに成長してほしい」という思いでアドバイスをしていることがほとんど。

 

「そんな言い方しなくても…」と思う気持ちもありますが、まずは指導された内容に集中して復習したり、次の実践に生かせるように心がけたりすることが大切です。

 

言い方や態度にあまりとらわれすぎず、「先輩が伝えようとしている意味・意図」に意識を向けてみましょう

 

そうすると、厳しい指導があったとしても凹みにくくなり、自分にとってプラスになることを見つけられるようになっていくはずです。

 

とはいえ、残念ながら、先輩の中にはイライラをぶつけてきたり、わざとキツい言葉を使ったり、「おかしいな」と思うような指導をしてきたりする人もいるかもしれません。

 

そんな中で、新人ナースは「とにかく先輩の言う通りにしておこう」と、患者さん中心ではない行動をしてしまうことも

 

こうした経験が重なると、「患者さんにとって何が大切なのか」という根本的なことがわからなくなり、自分自身もツラい気持ちになってしまいます

 

このようなときは、なるべく早めに先輩や上司に、今の状況や気持ちを相談してくださいね新人ナースのためにも、患者さんのためにも、どうしたら良いか一緒に考えてくれるはずです。

 

目次に戻る

 

 

【お悩み2】先輩によって指導の内容が違う…結局どうするのが正解?

先輩によって指導の内容が異なり、戸惑っている看護師のイラスト

落ち込んだ表情の看護師のイラスト

先輩から教わった通りにやったのに、別の先輩から怒られてしまった。

涙を流している看護師のイラスト

A先輩とB先輩で指導の内容が違って、板挟みになってる…。

 

それぞれの先輩から微妙に違う指導を受けて「結局どうしたらいいのか分からない…」と混乱するという経験は、多くの新人ナースがしています。

 

「〇〇の方法でやって」と指導されて実践したのに、翌日には他の先輩から「△△の方法でやって」と指導されると、何が間違いで何が正解なのか…と悩んでしまいますよね。

 

ですが、先輩によって指導内容が異なるのは、

 

  • その時の患者さんの状態に合わせてアセスメントして、方法を変えている
  • 先輩自身の経験から、よりやりやすい方法を実践している

 

など、それぞれの理由があります。

 

先輩の考え方を知るには、たとえば、

 

勤務開始前のミーティングなどで

 

「昨日、〇〇さんから△△と指導していただきました。本日はその点ができているか、チェックしていただきたいです」

 

などと、事前に別の先輩の指導内容を共有した上で、フォローしてほしい点を伝えてみましょう

 

そうすると、他の先輩から教わったことを踏まえて、どんなふうにしたらより良くなるかのアドバイスをしてくれることもあります。

 

また、先輩からアドバイスを受けたときは、次のような言い方で、その理由も教えてもらうようにしましょう。

 

  • 「〇〇をする理由は、△△のために行うという認識で合っていますか?もし他にも理由があったら教えていただきたいです」
  • 「勉強不足ですみません。〇〇をする理由が分からないので、教えていただけないでしょうか?」

先輩ごとに微妙に内容が異なったとしても、指導の背景が分かれば次の機会に生かせるようになっていきますし、他の場面で質問されたときにも、自信を持って答えられるようになります。

 

それぞれの先輩が教えてくれた良い部分を吸収すると、「たくさん選択肢があるうちの1パターン」として、知識を蓄積していくことができますよ

 

それでも、理解しきれず毎回混乱してしまうことや、先輩ごとにやり方を変えてその場しのぎを続けてしまうこともあるかもしれません。

 

そんなときは、1人で抱え込まず、プリセプターや教育担当者の先輩に相談しましょう。マニュアルや根拠に沿って一緒に整理してくれたり、指導内容の統一を周知してくれしたりと、フォローがあるはずです。

 

目次に戻る

 

 

【お悩み3】プリセプターの先輩と相性が合わない…

プリセプターの先輩と気まずい空気が流れて困っている看護師のイラスト

落ち込んだ表情の看護師のイラスト

プリセプターの先輩に話しかけにくい…。嫌われているような気もする。

涙を流している看護師のイラスト

プリセプターの先輩のこと、なんだか苦手かもしれない。どうしたらうまくいく?

 

プリセプターOJTなど、「指導についてくれている先輩と合わない…」というのは、実は新人ナースにはよくある悩みです。

 

頼りになる存在がそばにいてくれるのは心強いものですが、「何だか合わない気がして話しにくい」という状況だと、逆に不安な気持ちになることもあるかもしれません。

 

でも、人間同士なので、どうしても相性が合わないということは少なからずあるものです。

 

もし、プリセプターと接するときに「緊張する」「威圧的に感じる」などのマイナスな感情を抱いてしまったり、

 

相談しづらくて業務や課題・技術チェックリストなどの進捗にも影響してしまったりする場合は、信頼できそうな別の先輩や、教育担当者に相談してみましょう

 

プリセプターに感じている気持ちや、ツラいと思った出来事などを伝えてみると、解決策やこれからの関わり方などについて一緒に考えてくれますよ。

 

大事なのは「モヤモヤした気持ちや違和感がどこから来るのか」をきちんと整理することです。

 

相性が合わないと悩んでいたけど、コミュニケーション不足ですれ違っていただけと気づけたり、プリセプターの行動も「新人に成長してもらいたい」という思いがあるからだと分かったりするかもしれません。

 

「相性が合わないと思ってしまう原因」を知り、お互いに少しずつ良い関係を築いていけるといいですね。

 

目次に戻る

 

 

【お悩み4】病棟の同期と気が合わない…仲良くしなきゃダメ?

同期と仲良くできず、困っている看護師のイラスト

落ち込んだ表情の看護師のイラスト

病棟の同期と良い関係とは言えないかも…雰囲気も良くなくてツラい。

涙を流している看護師のイラスト

同期となんだか気が合わない。それでも仲良くしたほうが良い?

 

病棟の同期との関係があまり良くないと、「同期だし仲良くしなくちゃいけない…でも、気が合わなくてうまくいかない…」とプレッシャーを感じたり、複雑な気持ちになったりすることもありますよね。

 

同期といっても、合う・合わないは当然あるもの無理をして「仲の良い友達」のような関係になる必要は必ずしもありません

 

同期とは「仕事の仲間」です。ある程度の距離感があったとしても、業務で協力し合える関係づくりを意識できれば大丈夫です。

 

仲良くしなきゃ!と気負いすぎたり、合わないからと距離を取りすぎたりすると、自分も相手も疲れてしまう・業務に必要な情報共有まで漏れてしまうなんてことも…。

 

新人のうちは「同じ病棟の同期だから!」と思いがちですが、あまり意識しすぎず、仕事仲間としてのバランスを取っていけると良いですね。
また、働いていくうちに先輩や他職種のスタッフなど、同期以外との人間関係の輪も広がっていきますよ。

 

目次に戻る

 

 

おわりに

 

先輩ナース、同期、他職種のスタッフ、患者さん…。

 

社会人になって、学生の頃とは比較にならないくらいのたくさんの人と関わるようになると、いろんなことに気を遣って疲れてしまいますよね。

 

特に、人間関係の悩みはなかなか人には話しにくく、抱え込みがち。

 

周りの目を気にして、だんだんどうしたらいいか分からなくなってしまうこともあります。

 

「悩みすぎて仕事に行くのがツラい…」というときは、自分の気持ちを伝えやすいプリセプターや、信頼できそうな先輩・上司などを頼ってみてくださいね

新人ナースが気持ちよく働くことができるように、きっと力になってくれるはずです。

 

 

応募者全員に無料プレゼント

「病棟の人間関係が悪いかも?」「困った患者さんへの対応は?」新人看護師のコミュニケーションのお悩みもおまかせ!看護roo!のサポートブック『1年目をのりきる おたすけBOOK 新人ナース覚え書』。ご応募はこちら!

 

 

 

監修

川崎市立多摩病院(指定管理者 聖マリアンナ医科大学)教育担当副部長上村美穂

看護師。集中ケア認定看護師。1996年に聖マリアンナ医科大学東横病院に入職。2017年より川崎市立多摩病院で教育担当師長、2019年より教育担当副部長として看護師の教育・育成に携わる。

 

看護roo!編集部 小園 知恵(看護師)

 

SNSシェア

コメント

0/100

仕事トップへ

掲示板でいま話題

他の話題を見る

アンケート受付中

他の本音アンケートを見る

今日の看護クイズ

本日の問題

◆救急看護の問題◆「杙創」の正しい読み方はどれでしょうか?

  1. だいそう
  2. よくそう
  3. ばっそう
  4. ぼくそう

8838人が挑戦!

解答してポイントをGET

ナースの給料明細

8898人の年収・手当公開中!

給料明細を検索