看護用語辞典 ナースpedia キーワード:肺炎球菌

肺炎球菌とは・・・

最終更新日 2018/07/09

肺炎球菌(はいえんきゅうきん/Streptococcus pneumoniae)とは、グラム陽性の双球菌で、肺炎レンサ球菌や肺炎双球菌などとも呼ばれる。不顕性に上気道に定着しうる菌であり、健常成人の5~10%、健常小児の20~40%において、鼻腔や咽頭に認める。
通常は病気を起こさないが、様々な状況下で感染症を発症する。特に、高齢者やHIV感染患者、脾臓機能低下患者のように免疫系の機能が低下すると、感染症が発生しやすい。また、喫煙、COPD、C型肝炎なども肺炎球菌感染の危険因子として挙げられる。
菌体表面に莢膜と呼ばれる構造を持ち、白血球などの食細胞から細菌本体を守る役割を担っている。また、少なくとも90種類以上の血清型が存在することがわかっている。

【感染臓器】
感染する臓器としては、肺、中耳、副鼻腔炎などが多い。そのほか、髄膜炎、血流感染、膿瘍、感染性関節炎、骨髄炎など、多くの臓器で発症しうる。

【診断】
肺炎球菌感染に対する、臨床現場における一般的診断方法としては、
・グラム染色
・培養検査
・尿中抗原検査
があり、これらを組み合わせて行う。

【治療】
肺炎球菌感染症の治療は、主に以下の2つである。
1.抗生剤治療
2.感染巣の制御(膿瘍ドレナージなど)
重症患者においては、
3.全身管理
も必要となる。
なお、最近ではペニシリン、ニューキノロン系、マクロライド系、カルバペネム系といった抗生剤に対する耐性を獲得した肺炎球菌も報告されており、抗生剤の選択する際には医療施設や地域における耐性化の状況(アンチバイオグラム)や、患者の重症度を考慮する必要がある。

【予防】
2018年1月現在、日本で使用可能な肺炎球菌ワクチンには、23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン(PPSV23)である「ニューモバックス®NP」と、13価肺炎球菌結合ワクチン  (PCV13)である「プレベナー13®」がある。
日本では、2014年に65歳以上に対してPPSV23が定期接種の適用となった。また、2014年よりPCV13が65歳以上に対する予防として任意接種が可能となった。小児に対しては2013年よりPCV13が使用可能となっている。

執筆

瀬尾龍太郎

神戸市立医療センター中央市民病院 救命救急センター医長

本ページの内容・監修について
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