看護用語辞典 ナースpedia キーワード:髄膜炎

髄膜炎とは・・・

最終更新日 2018/05/08

髄膜炎(ずいまくえん、meningitis)とは、髄膜のうち、くも膜、軟膜およびその両者に囲まれているくも膜下腔に炎症が生じたものである。

【原因】

原因は「感染性」と「非感染性」に分かれる。感染性は細菌性やウイルス性は急性な経過をたどるのに対し、結核性や真菌性は亜急性(数日から数週間)~慢性(1カ月以上)の経過をたどる。非感染性はがん性や膠原病性、薬剤性に分類され亜急性~慢性の経過をたどることが多い。

髄液の染色や培養によって原因菌が特定できない髄膜炎は無菌性髄膜炎といわれ、大半がウイルス性であるため、時々ウイルス性と同義に用いられることもある。

【症状】

髄膜炎は自覚症状として強い頭痛や嘔気、嘔吐、発熱を伴うことが多く進行するとけいれんや意識障害が生じる。また他覚的所見としては項部硬直(仰臥位の状態で頭部を前屈させると抵抗がある)、ケルニッヒ徴候(仰臥位で股関節と膝関節をそれぞれ90度に屈曲させ保持し、下腿を被動的に伸展させると135度まで伸ばさないのに疼痛が生じる)、ブルジンスキー徴候(仰臥位の状態で頭部を前屈させると、股関節や膝関節が自動的に屈曲する)などの髄膜刺激症状が生じる。

【治療】

特に注意すべきは細菌性髄膜炎であり、死亡率が10〜30%の致死的疾患であるため、早期発見・早期治療は不可欠である。髄液検査では圧が上昇し、細胞数(多核白血球)上昇、タンパク増加、糖の低下がみられ、髄液培養で確定診断を行う。細菌性髄膜炎は前述したように早期治療が不可欠のため、髄液の細菌培養同定検査の結果を待たずに年齢や免疫能に応じた抗菌薬治療を始めることが必須である。

執筆

神谷侑画

神戸市立医療センター中央市民病院 救命救急センター副医長

本ページの内容・監修について
このエントリーをはてなブックマークに追加

ナースpediaのTOPへ戻る

関連記事

  • 髄膜炎・脳炎[05/05up]

    脳神経外科看護の専門誌『BRAIN』2013年第2号< 脳神経外科でよくみる感染症の予防と管理>より抜粋。 髄膜炎・脳炎について解説します。 Point 髄膜炎・脳炎は,細菌やウイルスなどの各種病原体が中枢神... [ 記事を読む ]

いちおし記事

「ドクターX」に学ぶ肺塞栓症とパンコースト型肺がん

人気ドラマ「ドクターX」を題材に、医療知識をたのしく学ぶ! [ 記事を読む ]

摘便のコツは?体位や禁忌など注意点は?

摘便のコツや注意点をイラストでわかりやすく解説! [ 記事を読む ]

看護師みんなのアンケート

「タピオカの次に流行ってほしい」って思うもの、ある?

投票数:
1385
実施期間:
2019年10月04日 2019年10月25日

参考書や解説書で見かけるけど、実はよくわかってない用語ってある?

投票数:
1268
実施期間:
2019年10月08日 2019年10月29日

「患者さんを怒らせてしまった言葉」ってある?

投票数:
1171
実施期間:
2019年10月11日 2019年11月01日

丸めたティッシュの中から意外なモノを見つけた経験ある?

投票数:
1065
実施期間:
2019年10月15日 2019年11月05日

「私、失敗しないので」って言える得意な看護技術ある?

投票数:
958
実施期間:
2019年10月18日 2019年11月08日

思わず聞いてあげたくなる♡かわいいお願い選手権

投票数:
584
実施期間:
2019年10月22日 2019年11月12日
もっと見る

今日の看護クイズ 挑戦者7140

◆周術期の問題◆あなたは明日、腹腔鏡下胃全摘術の手術を受ける67歳男性の術前訪問に来ています。以下のうち、術前訪問について誤った行動はどれでしょうか?

  • 1.過度の不安は麻酔に影響するため、術式、手術体位などは患者さんから聞かれない場合は説明しない。
  • 2.手術を受けるに当たって不安はないか確認する。
  • 3.自己紹介を行い、手術を担当する受け持ち看護師であることを伝える。
  • 4.術前訪問では、アレルギーや既往歴などのAMPLE聴取を行う。
今日のクイズに挑戦!