抗原検査とは・・・
抗原検査(こうげんけんさ、antigen test)とは、免疫応答を引き起こす物質(抗原)を検出する検査である。
検査の目的
インフルエンザ、新型コロナウイルス、肺炎球菌、レジオネラ、A群溶連菌など幅広い病原体の検査に用いられる。
種類
抗原定性検査や抗原定量検査などがある。
・抗原定性検査:検体に抗原が含まれているか否かを判別できる。
・抗原定量検査:検体にどれくらいの抗原が含まれているかまで判別できる。
検査の準備
採取する検体によって準備を行う。
・検体が血液の場合:通常の血液検査に準ずる。
・検体が鼻咽頭のぬぐい液や唾液の場合(新型コロナウイルス感染症など):採取前には、歯磨きやうがい、飲食を行わないよう指導を行う。
検査の手順
検体がウイルス対象の検査の場合
・鼻咽頭ぬぐい液:スワブを鼻咽頭まで挿入して数回擦過する。
・鼻腔ぬぐい液:スワブを鼻孔より2cm程度顔の中心に向かって挿入して、鼻腔壁に軽く当て5回程度回転させ、5秒程度静置する。
・唾液:1~2分ほど唾液を口腔内に溜め、メーカー指定のスピッツに所定量の唾液を入れる。
判定結果
採取検体や抗原検査の方法によって感度・特異度は異なるため、偽陽性・偽陰性の可能性を念頭において結果を解釈する。
引用・参考文献
1)山田俊幸ほか編.河合 忠監.異常値の出るメカニズム.第7版,医学書院,2018,p304.
2)国立感染症研究所.新型コロナウイルス感染症(COVID-19)病原体検査の指針(第6版).厚生労働省.
3)新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 診療の手引き.第10.0版.厚生労働省.