最終更新日 2023/11/28

ブスコパン®

ブスコパン®とは・・・

ブスコパン®(ぶすこぱん、Buscopan)とは、抗コリン作用によって消化管蠕動運動を抑制し、痛・下痢などの症状を抑える薬剤である。一般名は、ブチルスコポラミン臭化物。

 

【禁忌】
禁忌は以下の通り。
・出血性大腸炎:症状の悪化や治療期間の延長するおそれ
・閉塞隅角緑内障:眼圧が上昇し、症状が悪化
・前立腺肥大症(排尿障害がある):排尿障害の増悪
・重篤な心疾患:心拍数の増加による症状の悪化
・麻痺性イレウス:消化管運動の抑制による症状の悪化
・本剤に対して過敏症の既往がある場合。

 

(1)原則禁忌(投与しないことを原則とするが必要な場合には慎重に投与する)
細菌性下痢症:治療期間が延長するおそれがある、

 

(2)併用注意の薬剤
・抗コリン作用を有する薬剤:三環系抗うつ薬、フェノチアジン系薬剤、モノアミン酸化酵素阻害薬、抗ヒスタミン薬
これらは、口渇、眼の調節障害、心悸亢進などの抗コリン作用が増強する場合がある。
・ドパミン拮抗薬:メトクロプラミドなど
ドパミン拮抗剤は消化管運動の亢進作用があるため、消化管運動を抑制する本剤と服用すると、消化管における作用を減弱するおそれがある。

 

【効能・効果】
・腸管の鎮痙作用
・消化管運動抑制作用:空腸の自動運動を抑制
・胃液分泌抑制作用
・膀胱内圧上昇抑制作用

 

【用法・用量】
成人の場合は以下
・経口投与:1回あたり10〜20mgを1日3〜5回
・静脈内・皮下・筋肉内投与:1回あたり10〜20mg

 

【副作用(投与後の注意点)】
口渇、眼の調節障害、心悸亢進、顔面紅潮めまいなどが報告されている。頻度は不明だが、アナフィラキシーには常に注意する。

 

【取り扱いの注意】
融点は140℃、取扱いに関する注意事項は特になし。


【引用・参考文献】
1)ブスコパン®錠10mg添付文書.2023年 6月改訂(第1版)
2)ブスコパン®錠10mgインタビューフォーム.2011年8月(改訂第4版) 
3)ブスコパン®注20mg添付文書.2023年 6月改訂(第1版)
4)ブスコパン®注20mgインタビューフォーム.2014年9月(改訂第6版)

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