看護用語辞典 ナースpedia キーワード:認知症

認知症とは・・・

最終更新日 2018/01/25

認知症(にんちしょう・Dementia・Demenz)とは、一旦正常に発達した「記憶」「学習」「判断」「計画」といったの知的機能(認知機能)が、後天的な脳の器質障害によって持続性に低下し、日常や社会生活に支障をきたす状態をいう。かつて痴呆症と言われていたが、2004年に厚生労働省にて認知症への言い換えが決定された。認知症は、高齢化がすすむに従って急増しており、現在は65歳以上の10人に1人、85歳以上では3〜5人に1人が認知症である。

【分類】
高齢者に生じる認知症のほとんどは、加齢による脳の病的な老化に関するもので2種類に分類される。

◎変性性認知症
・脳実質の変性で生じる
・アルツハイマー型認知症、Lewy小体型認知症、前頭側頭葉型認知症など

◎脳血管性認知症
脳梗塞や脳出血といった脳血管の障害によって起こる

早期治療によって劇的に認知症が回復する場合があり、このような認知症を、治療可能な認知症(treatable dementia)という。治療可能な認知症の例として、正常圧水頭症、甲状腺機能低下症、慢性硬膜下血腫などが挙げられる。

認知症患者を診たときは、問診と改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)やMini Mental State Examination (MMSE)といった認知機能検査を行った後に、採血や画像診断から治療可能な認知症を見つけ出すことが大切である。

【症状】
大きく、中症状と行動・心理症状(behavioral and psychological symptom of dementia :BPSD)に分けられる。

◎中核症状
・脳障害により直接おこる症状で認知症患者に必ず認められる
記憶障害、見当識障害、失語、失行、失認、遂行機能障害など

◎BPSD
・中核症状に付随して引き起こされる二次的な症状
・不眠、徘徊、幻覚、妄想など
・中核症状よりも患者や家族の悩みや負担の原因となる場合が多いが、適切な治療や対応で症状の改善は期待できる

【治療】
変性性認知症に対しては、主に塩酸ドネペジルなどのアセチルコリンエステラーゼ阻害薬が使用される。脳血管性認知症には脳梗塞再発予防として、血圧コントロールや抗血小板薬、抗凝固薬、糖尿病治療などが行われる。

執筆

神谷侑画

神戸市立医療センター中央市民病院 救命救急センター副医長

本ページの内容・監修について
このエントリーをはてなブックマークに追加

ナースpediaのTOPへ戻る

関連記事

いちおし記事

新人ナース必見!持っておきたいナースグッズ12選

「とりあえずこれだけ持っとけば大丈夫!」現役看護師厳選のグッズを徹底解説! [ 記事を読む ]

心電図のキホン、ここだけはおさえておこう!

基準値、異常な波形いろいろ、心電図実施時のポイントなどをコンパクトに解説! [ 記事を読む ]

人気トピック

もっと見る

看護師みんなのアンケート

「新人だった頃の私」に言いたいことは?

投票数:
1231
実施期間:
2020年03月17日 2020年04月07日

実習中の看護技術、どれに苦労した?

投票数:
2825
実施期間:
2020年03月20日 2020年04月10日

1日がかりの院外セミナー。ランチは何がベスト?

投票数:
1110
実施期間:
2020年03月24日 2020年04月14日

【エイプリルフール】人生最大級の「嘘」おしえて!

投票数:
1013
実施期間:
2020年03月27日 2020年04月17日

めちゃくちゃ疲れたときの「自分へのご褒美」ある?

投票数:
862
実施期間:
2020年03月31日 2020年04月21日

ついつい職業病が出ちゃうときってどんなとき?

投票数:
534
実施期間:
2020年04月03日 2020年04月24日
もっと見る

今日の看護クイズ 挑戦者5694

◆浮腫の問題◆浮腫について正しい説明はどれでしょうか?

  • 1.すべての浮腫の患者さんに水分管理が優先される。
  • 2.浮腫の観察は下肢以外では行わない。
  • 3.浮腫による皮膚トラブル予防には保湿剤の塗布を行う。
  • 4.浮腫の触診は骨のない柔らかい部分が最適である。
今日のクイズに挑戦!