2017/11/01 のクイズ
心原性ショック、CPAで搬送された46歳Aさん。蘇生後ICUにてIABPが挿入されました。モニター上VT波形を頻回に繰り返しており、アミオダロン製剤とジギタリス製剤が投与開始され、不整脈コントロールが開始されました。また、心不全治療目的でカテコラミン製剤とループ系利尿薬も少量から投与開始となりました。Aさんは鎮静中であり、右鎖骨下から中心静脈カテーテルが挿入され、高カロリー輸液が投与されています。Aさんのケアで最も気をつけておくことは以下のうちどれでしょうか?
- 1. ジギタリス製剤を投与しているため、定期的に血中濃度を測定し、2ng/mL以上を維持する。
- 2. アミオダロン製剤とジギタリス製剤を併用しているため、ジギタリス製剤の血中濃度に気を付けてモニタリングする。
- 3. 高カロリー輸液とジギタリス製剤を同じ輸液ライン(中心静脈カテーテル)から投与しても構わない。
- 4. ジギタリス製剤とカテコラミン製剤併用時は、ジギタリス中毒を併発しやすいため注意する。
挑戦者3466人 正解率39%
- 1. ジギタリス製剤を投与しているため、定期的に血中濃度を測定し、2ng/mL以上を維持する。
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不正解
ジギタリス製剤の血中濃度の至適域は、0.8ng/mL~2ng/ mLであり、この濃度を超えると、徐脈から心停止を起こす可能性があります。高齢者の場合、0.125mg/日を超えての投与は避けるべきとされています。
- 2. アミオダロン製剤とジギタリス製剤を併用しているため、ジギタリス製剤の血中濃度に気を付けてモニタリングする。
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正解
ジギタリス製剤の場合、P-糖蛋白の阻害薬と相互作用を引き起こしやすいため、十分に注意を払う必要があります。P -糖蛋白質を介したジギタリス製剤の排泄抑制に伴い、血中濃度に70%程度の変動(上昇)があるといわれています。
- 3. 高カロリー輸液とジギタリス製剤を同じ輸液ライン(中心静脈カテーテル)から投与しても構わない。
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不正解
高カロリー輸液の場合、高カルシウム血症を生じることがあります。ジギタリス中毒は高カルシウム血症で誘発されやすく、混合して投与するには注意が必要です。
- 4. ジギタリス製剤とカテコラミン製剤併用時は、ジギタリス中毒を併発しやすいため注意する。
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不正解
ジギタリス中毒を併発させるのは、カテコラミン製剤ではなく、ループ系利尿薬や、チアジド系利尿薬です。その他、カルシウム拮抗薬やマクロライド系抗菌薬もジギタリス製剤との併用は注意となります。Aさんは、ループ系利尿薬を投与されているため、ジギタリス中毒を併発しないように注意しておかなくてはなりません。
引用参考文献など
1)安武夫ほか編.カラー写真でよくわかる薬剤師のためのリスクマネジメント実践マニュアル.羊土社,2010,199p.
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