働き方改革、看護師にも影響あります!|ナースも知っとこ診療報酬改定【2】

 

2020年度の診療報酬改定は、医療者の「働き方改革」を目指す改定でもあります。多くは「勤務医」のためのものですが、看護師にかかわる内容も盛り込まれました。ポイントを解説します。

 

 

ポイント①:「看護補助者」の配置に報酬アップ!

看護師の業務負担を軽くするために、看護補助者(看護助手)を多く配置する病院には加算がつきますが、4月からその金額がアップします。

 

たとえば、7対1や10対1の急性期病院が算定する「急性期看護補助体制加算」は30点のアップです。

 

【編注】入院患者◯人につき看護補助者1人、という基準。「夜間◯対1」は夜勤時の基準。看護師を「みなし看護補助者」としてカウントできる場合もあります。

 

 

これがどのくらいのインパクトになるか、試しに計算してみると…

 

例)300床の急性期病院、病床稼働率80%だったら…

300床 ✕ 80% ✕ 365日 ✕ 30点(300円)=約2600万円/年

 

夜間の加算も合わせて取得していればアップ額は2倍、5200万円超になります。 

 

入院が14日を超える患者さんもいるので、あくまで大雑把な計算ですが、それなりのインパクトだと言えるでしょう。療養病棟や地域包括ケア病棟向けの同じような加算も10~12点アップします。

 

ただし、最近は看護補助者も不足していて、募集しても集まらないのが現状です。

 

加算額アップ

→待遇改善で看護補助者が増える

→→看護師との役割分担が進む

→→→看護師の負担が軽くなる!

 

…と、期待通りにトントン進むかは、まだわかりません。

 

 

「夜勤後の休日の確保」が加算の条件に?

 

看護師の配置にかかわる加算でもうひとつ、小さいですが気になる見直しがありました。

 

それは「夜勤後の休日」が加算の条件に加わったこと。

 

夜勤ナースを手厚く配置すると取れる加算(「夜間看護体制加算」など)には、いくつかの条件があります。「勤務間インターバルが11時間以上ある」「連続夜勤は2回まで」などです。

 

その条件の中に、

 

夜勤後に「暦日の休日」が確保されている

 

が追加されました。暦日の休日とは「この日は0時から24時まで、まるっと休み」ということ。交代勤務で負担の大きいナースの労働環境を改善する狙いです。

 

ただ、これは9つある条件の1つ。加算を取るには「3つ以上の条件を満たせば良い」ので、夜勤後の休日の扱いは病院によっても異なるでしょう。

 

 

ポイント③:医師→看護師のタスクシフトは「救急」から

「看護師→看護補助者」の業務分担が後押しされる一方で、「医師→看護師」の業務分担も進められます。

 

その一つが、新設された「地域医療体制確保加算」です。

 

 

「勤務医の負担軽減・処遇改善のための計画」を作成することが、この加算の条件です。その計画では「多職種との役割分担」を具体的に示す必要があります。

 

多職種と分担する医師の業務には、

 

  • 初診時の予診
  • 静脈採血
  • 入院の説明
  • 検査手順の説明

 

などが例として挙がっています。

 

この加算を取れるのは「救急搬送を年間2000件以上受け入れている病院」なので、おそらく400床以上の大きな病院が対象になるでしょう。ただ、この加算は報酬が高いので、もっと救急を受け入れるぞ!という病院が出てくる可能性もあります。

 

一部の急性期病院では、医師・看護師の業務分担が見直されたり、緊急入院が増えたりといった影響が考えられます。

 

また、これとは別に、夜間・休日の救急を多く受け入れる病院は、専任の看護師が複数いると加算額が大幅にアップすることになりました(「救急搬送看護体制加算1」)。

 

対象となる救急搬送が年間1000件以上の病院では、救急部門の看護師の配置が増えるかもしれません。

 

 

ポイント④:「特定行為研修の修了者」が評価されてきた

最後のポイントは、「特定行為研修を修了した看護師」に診療報酬上の評価が増えた、という点。

 

一定の条件をクリアした急性期病院が対象となる加算(「総合入院体制加算」)などの条件に、「特定行為研修を修了した看護師が複数いて、勤務医の負担を軽減すること」が加わったのです。

 

認定看護師と違って「病院の報酬アップにつながりにくい」というネックがあった特定行為研修。今後、研修の受講をサポートする病院も増えるかもしれません

 

ただし、この条件も「7項目のうち3項目以上を満たす」という選択肢の一つにすぎません。ほかに「院内助産・助産師外来の開設」なども追加されていて、どれをどうするかは病院の方針次第というところです。

 

 

看護roo!編集部 烏美紀子(@karasumikiko

 

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(参考)

個別改定項目について(厚生労働省)

中央社会保険医療協議会 個別事項(その4)(厚生労働省)

中央社会保険医療協議会 個別事項(その7)(厚生労働省)

 

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