【2022年版】看護師の初任給いくら?1年目の手取り額、専門卒と大卒の違いは?

2022年版 看護師の初任給の図表。給与総額は平均26万~27万円。うち基本給は平均20万~21万円。給与総額には夜勤手当などを含む

看護師になって初めて手にした初任給、皆さんはいくらでしたか?

 

新卒看護師の初任給の平均額と手取り額、地域や病床規模による差など、最新データをまとめました。

 

 

 

1)新卒看護師の初任給は平均26万~27万円

日本看護協会が2022年4月に公表した「2021年病院看護・外来看護実態調査」によると、新卒看護師の初任給は平均26万~27万円となっています。

 

2022年版看護師の初任給の詳しい図表。専門卒は平均25万9233円、うち基本給は20万3445円。大卒は26万7440円、うち基本給は20万9990円

 

専門卒と大卒で看護師の初任給を比べると、大卒のほうがやや高めです。基本給で6545円、給与総額で8207円の差があります。

 

12カ月分で単純計算すると、看護師1年目の年収は、大卒と専門卒で9.8万円ほどの年収差が生じるようです。

 

ただし、これらの金額には夜勤手当などが含まれている点に注意。必ずしも満額が支給されない4月や、まだ夜勤に入らない時期の1年目の給料は、これよりも低い額となるでしょう。

 

 

 

新卒看護師の基本給は5年前より4000~5000円アップ

新卒看護師の「基本給」は、わずかずつながら上昇傾向にあります。5年前(2017年度)と比べると、専門卒は4800円ほど、大卒は4300円ほど基本給がアップしています

 

2022年版看護師の初任給の5年間の推移(2017~2021年度採用)図表。5年前の2017年度採用と比べて2021年度採用の専門卒は総額で3898円マイナス、基本給は4777円増。大卒は総額で4254円マイナス、基本給は4304円増

編注:2017~2019年度は前年時点の予定額、2020年度~は当年度実績額

 

ところが、夜勤手当や通勤手当などの各種手当(時間外手当は除く)を合わせた給与総額は、この5年間、むしろやや減少傾向です。その理由について、日本看護協会は「夜勤手当の金額が下がっている可能性がある」と見ています。

 

基本給が上がっていても、「新卒看護師の給料が良くなっている」といった実感は持ちにくい状況です。

 

 

2)新卒看護師の手取り額は20万~22万円

看護師の初任給手取り額を説明した図表。額面の給与26万~27万円から所得税と社会保険料(健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料など)が控除され、手取り額平均は20万~22万円

 

ここまで見てきた初任給の平均額は、いずれも所得税や社会保険料(健康保険料・厚生年金・雇用保険料など)が引かれる前の、いわゆる「額面」の給与額です。

 

実際に給与口座に振り込まれる「手取り」の給与額は新卒の場合、額面のおよそ8割と考えておけば良いでしょう。

 

このため、新卒看護師の手取り額は平均20万~22万円ほどとなります。

 

 

ポイント① 4月や夜勤スタート前の給料は低い

初めての給料日に振り込まれた金額があまりに少なくて、ガッカリしてしまう方も多いかもしれませんが、1年目の4月は満額の給料が支給されない場合があります

 

勤務先によって、給料の「締日(しめび)」があるためです。たとえば、毎月10日を締日とする職場の場合、4月1日に入職した新卒看護師は「4月10日までに勤務した日数分」の数万円しか振り込まれないことになります。

 

さらに、日本看護協会の初任給データには、夜勤手当が含まれていることにも注意です(3交代で8回分、2交代で4回分)。

 

夜勤が始まる前の「日勤のみ」で働く1年目ナースの給料は、額面で21万~23万円、手取り額で17万~18万円ほどになるでしょう。

4月の給料や夜勤手当が入らない月の給料は少ないイメージイラスト

 

 

ポイント② 1年目は「住民税」が引かれない

1年目のうちは給料から「住民税」が引かれません。住民税は前年の収入に対して課税されるためです。逆に言えば、2年目からは「引かれる税金が増える」ということになります。

 

このため、「年次が上がって昇給したのに、2年目のほうが手取りが減った…」というケースもあり得ます。

 

 

3)看護師の初任給にも地域差がある

看護師の給料には、それぞれの地域の給料相場などが反映されるため、多少の地域差があります。これは初任給でも同様です。

 

日本看護協会の調査から都道府県ごとの初任給平均額を見てみると、次のように幅があることがわかります。

 

看護師の初任給の地域差

【専門卒】

・基本給 18.6万~21.4万円

・給与総額 22.4万~28.7万円

【大卒】

・基本給 19.4万~22.0万円

・給与総額 23.2万~29.5万円

 

※給与総額には通勤手当・住宅手当・夜勤手当などを含む(時間外手当は除く)

 

特に、首都圏や愛知・大阪などの都市部は高く、四国・九州地方は低い傾向です。

 

なお、2021年度採用の初任給(給与総額)が高い都道府県は次の通りでした。

 

 

看護師の初任給(給与総額)平均額トップ5

都道府県 【専門卒】初任給の平均額 【大卒】初任給の平均額
千葉 28.7万円 29.5万円
東京 28.2万円 28.9万円
愛知 27.5万円 28.4万円
静岡 27.5万円 28.4万円
神奈川 27.4万円 28.1万円

出典:日本看護協会「2021年病院看護・外来看護実態調査」
※給与総額には通勤手当・住宅手当・夜勤手当などを含む(時間外手当は除く)

 

 

4)病院の規模が大きいほど初任給は高い

病院の規模別に見ると、規模が大きくなるほど、新卒看護師の平均初任給は高い傾向があります。

 

【99床以下】看護師の初任給

  基本給 給与総額
専門卒 199,122円 253,714円
大卒 205,229円 260,636円

 

【100~199床】看護師の初任給

  基本給 給与総額
専門卒 201,859円 257,098円
大卒 207,858円 264,749円

 

【200~299床】看護師の初任給

  基本給 給与総額
専門卒 204,101円 260,865円
大卒 210,535円 269,602円

 

【300~399床】看護師の初任給

  基本給 給与総額
専門卒 207,244円 264,689円
大卒 214,446円 274,017円

 

【400~499床】看護師の初任給

  基本給 給与総額
専門卒 205,605円 262,764円
大卒 212,773円 272,042円

 

【500床以上】看護師の初任給

  基本給 給与総額
専門卒 210,672円 266,511円
大卒 217,821円 275,096円

出典:日本看護協会「2021年病院看護・外来看護実態調査」
※給与総額には通勤手当・住宅手当・夜勤手当などを含む(時間外手当は除く)

 

5)夜勤が始まったら、給料はいくら増える?

夜勤をしている看護師のイメージイラスト

入職からしばらく経ち、1年目ナースも夜勤をこなすようになると、給料もぐっと増えます。

 

日本看護協会の調査によると、夜勤手当の平均額と月平均回数は次の通りです。

 

看護師の夜勤手当額と夜勤回数(平均)

  2交代 3交代
    準夜勤 深夜勤
平均手当額 11,286円 4,154円 5,122円
平均回数 4.7回 7.7回
平均手当額×回数 53,044円 35,713円

出典:日本看護協会「2020年病院看護実態調査」

※3交代の平均夜勤回数(7.7回)は準夜勤と深夜勤で均等に除した

 

2交代の場合は平均5.3万円ほど3交代の場合は平均3.6万円ほどが、夜勤手当として毎月の給料に加わる計算になります。「看護師は夜勤で稼ぐ」と言われるように、夜勤手当は看護師の収入で大きなウエイトを占めています

 

 

6)10年目で給料はどのくらいアップする?

さて、働き始めて10年したら、看護師の給料はどのくらい上がるのでしょうか?

 

日本看護協会の調査から、10年目の中堅ナース(31~32歳、非管理職)の給料を見てみましょう。

中堅看護師の給料の図表。給与総額は平均32万846円、うち基本給24万8149円。

 

1年目の給料と比べると、勤続10年で基本給が4万円前後、給与総額が5万~6万円前後アップするイメージです。 

 

厚生労働省のデータから、年代別にさらに詳しく見てみましょう。

看護師の年齢別月収と年収の棒グラフ。20-24歳は月収28.7万円、年収388.4万円。25-30歳は月収32.1万円、年収460.1万円。30-34歳は月収33.3万円、年収478.6万円。35-39歳は月収34.2万円、年収497.9万円。40-44歳は月収36.4万円、年収534.8万円。45-49歳は月収36.9万円、年収541.0万円。50-54歳は月収37.6万円、年収553.9万円。55-59歳は月収37.9万円、年収563.3万円。60-64歳は月収32.5万円、年収465.8万円。65-69歳は月収30.5万円、年収416.2万円

 

看護師の年収・給料は「20代の年収は他職種と比べて高いが、その後は伸び悩む」という特徴があります。看護師は女性が多く、結婚や出産・育児などでキャリアが中断しやすいことなども影響しているでしょう。そのため、男性の割合が高いほかの職種と比べると、昇給率は高くありません。

 

 

 

7)まとめ

看護師の初任給は、全職種の平均額に比べるとやや高めの水準です。

 

ただし、それは月3万~5万円の夜勤手当を含んでの話。実際には夜勤手当が付かない時期もあり、基本給だけで比較すると必ずしも高給とは言い切れません。また、昇給が緩やかなので、年次を重ねるごとに業務の負担感を感じやすいという側面もあります。

 

看護師は人手不足が続いていますが、若手ナースが看護師として生き生きと働き続けられるような環境づくりに期待したいですね。

 

 

【看護roo!編集部】

 

【注】

・この記事は2022年5月12日、最新データに基づき更新しました(前回更新:2021年5月20日、初出:2018年5月9日)。

 

 

(参考)

2021年病院看護・外来看護実態調査(日本看護協会)

2020年病院看護実態調査(同)

2019年病院看護実態調査(同)

2018年病院看護実態調査(同)

2017年病院看護実態調査(同)

2016年病院看護実態調査(同)

賃金構造基本統計調査(厚生労働省)

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