【2020】看護必要度、ココが変わる!|ナースも知っとこ診療報酬改定【1】

 

2020年度診療報酬改定の看護必要度の見直しポイントまとめ画像

 

2020年度の診療報酬改定で「重症度、医療・看護必要度」(以下、看護必要度)が再び変わります。看護必要度について2020年4月からの変更点とポイントをまとめました。

 

 

2020年度版「重症度、医療・看護必要度」早わかり表

2020年度版看護必要度の一覧表。A項目は救急患者の評価期間&免疫抑制剤の管理に変更あり、B項目は評価方法が変更、C項目は評価期間が長く&評価対象が追加される

【23_別に定める検査】

▼経皮的針生検法▼EUS-FNA▼縦隔鏡▼腹腔鏡▼胸腔鏡▼関節鏡▼心カテ(右心・左心)

【24_別に定める手術】

▼眼窩内異物除去術▼鼓室形成術▼上・下顎骨形成術▼甲状腺悪性腫瘍手術▼乳腺悪性腫瘍手術▼観血的関節固定術-など

 

ポイント①:B項目の評価方法が変わる!

現場のナースにとって一番の変更ポイントは「B項目」です。

 

B項目は、患者さんのADLに関する評価。

 

これまでは「患者さんの状態」「どのくらい介助を行ったか」をまとめて点数化していましたが、2020年4月からはそれぞれ分けて評価することになりました。

 

B項目の新旧対照表

 

この見直しで期待されるのは

 

・患者さんの状態がわかりやすくなる

・看護記録などで残しておく「根拠となる記録」が要らなくなる

 

の2つです。

 

B項目の「根拠となる記録」は、日々の看護記録の中で書けばOKなのですが、実際の現場では、

 

監査対策用に別にまとめるように指導されて二度手間になったり、

何をどう記録すればいいのかがあいまいだったり、

 

看護師の業務に負担がかかっています。今回の見直しで改善を狙いたい考えです。

 

 

ポイント②:A項目、C項目の評価期間が延長される

A項目の「救急搬送後の入院」とC項目は、評価期間が長くなります。

 

これまでは、たとえば「開頭手術」の患者さんは入院日数が26日前後になることが多いのに評価される(点数がつく)のは7日間だけ、という状況でしたが、変更後は13日間に延びます。

 

病棟ナースが行う術後のケアがより評価される、ということですね。

 

このほか、入院で行われることの少ない処置(内服の免疫抑制剤)が対象外になったり、逆に、入院で実施の多い手術や検査が評価対象に追加されたりします。

 

 

ポイント③:重症患者の基準が変わる

重症患者の基準が変わるのも、今回の見直しの大きなポイント。

 

重症患者(看護必要度の基準を満たす患者)基準見直しのポイントまとめ画像。①A項目2点以上かつB項目3点以上②「診療・療養上の指示が通じる」または「危険行動」に該当してA項目1点以上かつB項目3点以上③A項目3点以上④C項目1点以上

 

表の②の患者さんは

「重症患者(=看護必要度の基準に該当する患者)」から外れます

 

②で想定されているのは、認知症やBPSD、せん妄のある高齢患者さん

 

高齢化に伴って認知症などの患者さんが急性期病棟でも増えていることから、現場の負担を評価しようとつくられた基準でしたが、「これを『急性期医療の基準です』とするのは、やはり違和感が…」と、外されることになりました。

 

その代わりに、せん妄の予防対策を行った場合に算定できる加算(せん妄ハイリスク患者ケア加算)が新設されます。

 

せん妄ハイリスク患者ケア加算は、

 

・入院早期にせん妄リスクをスクリーニングする

・ハイリスク患者にせん妄対策(非薬物療法が中心)を行う

 

で算定できます。

 

詳しい内容はこれからですが、ほとんどの急性期病院が加算取得に向けて動くでしょう。

 

 

ポイント④7対1の要件がさらに厳しくなる

最後のポイントは、今回も厳しくなった「7対1を維持するための要件」です。

 

急性期の入院料を算定するためには

「入院患者のうち重症患者は何%いるか」

という要件をクリアしなければなりません。

 

その患者割合は次のように見直されます。

 

急性期一般病棟の重症患者割合の新旧対照表。看護必要度Ⅰにおいては、入院料1は30%から31%に、入院料2は基準なしから28%に、入院料3は3基準なしから25%に、入院料4は27%から22%に、入院料5は21%から20%に、入院料6は15%から18%に変更される

【編注】看護必要度は2018年度改定から「Ⅰ」と「Ⅱ」の2種になりました。Ⅰが従来と同じ測定方式、ⅡはDPCデータを測定に使う新しい測定方式。急性期一般入院料1の7割はⅠで届け出ています。2020年4月からは、400床以上の医療機関はⅡでの評価が義務化されます。

 

急性期病棟の大半は、7対1の「急性期一般入院料1」です(入院料2以下は10対1)。

 

看護必要度Ⅰで見てみると、入院料1の重症患者の割合は、30%から31%に引き上げられました。

 

「1%だけなら、そんなに厳しくないのでは?」

 

とも思えますが、重症患者の基準そのものが変わることがここで影響してきます。

 

認知症やせん妄のある患者さんを重症患者にカウントしにくくなるので、31%をクリアするのが難しくなるのです。

 

厚労省によると、7対1(入院料1)の病院のうち2~3割ほどは基準を満たせなくなるというシミュレーション結果も出ているようです。

 

 

あなたの病院は7対1を維持する…?

一方、「入院料4」はむしろ基準が緩くなっている(看護必要度Ⅰ:27%→22%)など、増えすぎた7対1を減らすための仕掛けは、2020年度の改定でもつくられました。

 

重症患者の割合をギリギリで維持していた病院、特に認知症やせん妄の患者さんのみを多くカウントしていた病院などでは、10対1の「入院料2以下」に変えるところも少なくないかもしれません。

 

病棟のベッドコントロールや看護師の勤め先などにも影響が出てきそうです。

 

 

【更新】C項目「23_別に定める検査」「24_別に定める手術」の対象検査・手術が公表されたのに伴い、情報を追記・更新しました(2020/03/10)

【訂正】「ポイント③重症患者の基準が変わる」図表内に誤りがありました。基準④「C項目3点以上」は正しくは「C項目1点以上」です。お詫びして訂正いたします(2020/03/02)

 

看護roo!編集部 烏美紀子(@karasumikiko

 

 

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(参考)

個別改定項目について(厚生労働省)

中央社会保険医療協議会総会 入院医療(その1)(厚生労働省)

中央社会保険医療協議会総会 入院医療(その7)(厚生労働省)

中央社会保険医療協議会総会 入院医療(その6)(厚生労働省)

中央社会保険医療協議会総会 入院医療(その5)(厚生労働省)

令和2年度診療報酬改定の概要(入院医療)(厚生労働省)

 

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