2018/08/06 のクイズ
- 1. 尿失禁の分類は腹圧性尿失禁であり、正しい方法で骨盤底筋体操を行えるように指導する。
- 2. 尿失禁の分類は腹圧性尿失禁であり、ハルナール®などの前立腺肥大症薬の使用を考慮する。
- 3. 尿失禁の分類は腹圧性尿失禁であり、なるべく動かないように指導する。
- 4. 尿失禁の分類は機能性尿失禁であり、リハビリテーションを積極的に進める。
挑戦者3790人 正解率73%
- 1. 尿失禁の分類は腹圧性尿失禁であり、正しい方法で骨盤底筋体操を行えるように指導する。
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正解
前立腺全摘術後の患者さんは、腹圧性尿失禁になることが多いとされています。Aさんも、前立腺全摘術後から尿失禁が頻繁に起こっているため、前立腺全摘術を行ったことによって、尿道括約筋の損傷や膀胱頸部機能不全などに関連した腹圧性尿失禁が生じていると考えられます。
腹圧性尿失禁は、術後経過とともに改善してくることが多いですが、1年程度かかる場合や、中には改善がみられないこともあり、退院後も外来などで継続的にフォローすることが必要です。また、Aさんは術直後であり、この時期に必要なことは、尿道括約筋機能を補うために、正しく骨盤底筋体操を行えるよう指導することです。可能であれば、術前から骨盤底筋体操の指導を実施するよう促します。術後失禁を目の当たりにして戸惑う患者さんも多いので、不安の表出を促しながら、失禁ケア用品の正しい使用方法についてもアドバイスします。 - 2. 尿失禁の分類は腹圧性尿失禁であり、ハルナール®などの前立腺肥大症薬の使用を考慮する。
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不正解
選択肢1の解説のように、Aさんは、前立腺全摘術を行ったことによって、尿道括約筋の損傷や膀胱頸部機能不全などに関連した腹圧性尿失禁が生じていると考えられます。薬の処方を医師に相談するとしても、前立腺肥大症に使用するハルナール®などのα-1ブロッカーは適切ではありません。そのため、この選択肢は誤りとなります。状況により、頻尿や尿失禁治療薬であるベシケア®やウリトス®といった抗コリン薬を使用する場合があります。
- 3. 尿失禁の分類は腹圧性尿失禁であり、なるべく動かないように指導する。
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不正解
術後の尿失禁に対して、上手く対応しながら日常生活を過ごしてもらうことが必要です。「なるべく動かないでいる」ことは、腹圧性尿失禁の改善にはつながりません。そのため、この選択肢は誤りとなります。選択肢1の解説のように、尿道括約筋機能を補うために正しく骨盤底筋体操を行うことが必要です。
- 4. 尿失禁の分類は機能性尿失禁であり、リハビリテーションを積極的に進める。
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不正解
Aさんは、ADLは自立しています。機能性尿失禁は、認知機能や上下肢機能などの身体機能の障害のために、排尿行為自体がスムーズに進まず、失禁を来す状態ですので、Aさんは機能性尿失禁には当てはまりません。そのため、この選択肢は誤りとなります。なお、リハビリテーションなど、術後のADLの改善を目指す指導は必要なことです。
引用参考文献など
1)小島美保ほか.西村かおる監.第2章 前立腺癌による排尿障害.ケースで納得!排尿障害のケア 病棟・外来編.ウロ・ナーシング2003年夏季増刊,2003,45-52.
2)丹波光子ほか.日本創傷・オストミー・失禁管理学会編.Part6 排泄管理の事例.排泄ケアガイドブック.照林社,2017,263-270.
3)大塚篤史.後藤百万ほか編.Ⅲ 疾患・手術に関連する膀胱・尿道機能の違い.徹底ガイド排尿ケアQ&A.総合医学社,2006,54-55.
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