2018/07/07 のクイズ
- 1. アスピリン
- 2. アセトアミノフェン
- 3. ジクロフェナク坐剤
- 4. 葛根湯
挑戦者5193人 正解率30%
- 1. アスピリン
-
不正解
アスピリンはサリチル酸の誘導体であるアセチルサリチル酸のことで、非ステロイド性抗炎症薬のことです。主として皮膚の血管を拡張して熱の拡散を早めるので、鎮痛、解熱、抗炎症薬としてよく知られています。しかし、NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)過敏症、アスピリン喘息の患者さんでは発作を誘発する可能性があるので禁忌です。
- 2. アセトアミノフェン
-
不正解
アセトアミノフェンには鎮痛・解熱作用がありますが、抗炎症作用はほとんどありません。下行性抑制系を活性化することで鎮痛効果をもたらすと推定されています。しかし、NSAIDs過敏症、アスピリン喘息の患者さんでは、アセトアミノフェンを投与することによって、選択肢1のアスピリンほどではありませんが、発作を誘発する可能性があるので危険です。
- 3. ジクロフェナク坐剤
-
不正解
ジクロフェナク坐剤は、炎症や発熱を引き起こすプロスタグランジン(PG)という物質の生合成を抑制し、炎症を鎮めて、腫れや発赤、痛みなどの症状を抑えます。熱を下げる作用もあります。ただし、吸収が早いため致死的反応を認めることがあり、NSAIDs過敏症、アスピリン喘息の患者さんでは禁忌です。
- 4. 葛根湯
-
正解
葛根湯は、基本方剤である桂枝湯に葛根と麻黄を加えたものです。発汗作用と鎮痛作用があり、特に首筋の凝りを取る作用があるといわれています。漢方薬である葛根湯にはアスピリンなどのNSAIDsが入っていないため、選択肢の中では最も安全に処方できます。
引用参考文献など
1)谷口正実.特集 気管支喘息 診断と治療の進歩 Ⅳ.喘息の亜型・特殊型・併存症 4.アスピリン喘息(NSAIDs過敏喘息).日本内科学会雑誌第102巻第6号(2018年4月閲覧)
2)土橋邦生監.喘息(気管支喘息).医療情報科学研究所編.薬がみえるvol3.メディックメディア,2016,119.
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