プール熱は過去10年で最多レベル、手足口病も2年ぶり流行|今夏は例年とは異なる型のウイルスが主流か

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咽頭結膜熱プール熱)と手足口病の感染拡大が勢いを増している。国立感染症研究所が7月11日に公開した第26週(2017年6月26日~7月2日)の定点当たり報告数によると、咽頭結膜熱が0.93人/週、手足口病は3.53人/週と流行しており、特に咽頭結膜熱は過去10年で最大レベルの流行となっている。

 

中西奈美=日経メディカル

 

同研究所感染症疫学センター第四室長の藤本嗣人氏は「これらが今年流行している理由は不明だが、今シーズンの咽頭結膜熱と手足口病では、例年の流行とは異なる型のウイルスが多い傾向にある」と説明する。 

 

図1 咽頭結膜熱の定点辺り報告数の推移

咽頭結膜熱の定点辺り報告数の推移

2017年第26週まで、国立感染症研究所の発表データを基に編集部で作成

 

図2 手足口病の定点当たり報告数の推移

手足口病の定点当たり報告数の推移

2017年第26週まで、国立感染症研究所の発表データを基に編集部で作成

 

咽頭結膜熱は例年6月ごろから、アデノウイルス3型による流行が始まるが、今シーズンは現時点までは2型が最も多く報告されている。この2型は、咽頭結膜熱に特徴的な症状である発熱、咽頭炎、結膜炎のうち、結膜炎の症状が現れにくい特徴がある。「結膜炎の症状がなくても、咽頭結膜熱の可能性を念頭に生活指導をしてほしい」と藤本氏は呼びかけている。

 

一方、今シーズン、手足口病の患者から分離されたエンテロウイルスの中では、コクサッキーウイルスA6(CA6)の割合が多い。手足口病の主な病原ウイルスとしては、CA6のほか、コクサッキーウイルスA16(CA16)、エンテロウイルス71(EV71)などがあるが、これまでに大きな流行となった2011年、2013年、2015年には、いずれも今年と同様にCA6の割合が高かった。

 

「CA6による手足口病では、他のウイルスによる手足口病より水疱がやや大きい傾向がある。また、発症から約1カ月後に爪が剥がれ落ちる爪甲脱落が報告されている」(藤本氏)。加えて、小脳失調症や脳炎などの中枢神経系の合併症との関連が疑われているEV71の報告も、昨シーズンに比べて増えているという。 

 

どちらの疾患も対症療法が中心となるが、感染拡大を食い止めるには生活指導が重要になる。感染者との密接な接触は避け、タオルを共用しないよう指導する。うがいや手指消毒も有効だ。 

 

 

<掲載元>

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