最終更新日 2018/04/26

B型肝炎

B型肝炎とは・・・

B型肝炎(びーがたかんえん、hepatitis B)はB型肝炎ウイルス(HBV)が血液・体液などを介して肝臓に感染し、炎症を引き起こす疾患の総称である。

【疫学】
B型肝炎は急性肝炎と慢性肝炎に分けられ、急性肝炎の頻度が高い。通常、成人の血液・体液感染による初感染では急性肝炎を発症することが多く、一方、乳幼児期に母子感染で初感染が起きた場合には、免疫反応が不十分なことからウイルスが排除されにくく、慢性肝炎に至る可能性が高くなる。

【症状】
急性B型肝炎は1~6カ月の潜伏期間を経て、全身倦怠感、食思不振、悪心・嘔吐、発熱、黄疸、肝腫大などの症状が見られる。血液検査ではAST、ALT、ビリルビン上昇やプロトロンビン時間(PT)延長などを認める。
慢性B型肝炎は無症状で数年~数十年経過して検診などで偶発的に見つかることが多い。肝硬変に進行してくる過程で全身倦怠感などの症状や血液検査での異常が指摘されることがある。

【診断】
B型肝炎の診断はウイルスマーカーが有効であり、まずHBs抗原でスクリーニング検査がされる。HBs抗原陽性かつIgM-HBc抗体陽性が確認されれば急性肝炎と診断できる。HBe抗原陽性は肝炎の活動性が高いことを意味する。経過でHBe抗原が陽性から陰性化すれば回復期になったことを確認でき、さらにHBs抗原陰性、HBs抗体の陽性を確認することで寛解と判断する。慢性B型肝炎の場合は、HBs抗原やHBe抗原が陰転化せず持続的に陽性を示す。その後はHBe抗体が陽性となり比較的おとなしいウイルスに変化する。このウイルスが再度活動性を示すことで慢性肝炎を引き起こす。

【治療】
急性B型肝炎は自然に治癒することが多く、保存的治療の適応になる。ただしその中で劇症肝炎に移行する場合には抗ウイルス薬や血漿交換、肝移植などの適応になる場合がある。
慢性B型肝炎に対しては核酸アナログ製剤やインターフェロンが適応になるが、根本的にB型肝炎ウイルスを取り除くことはできない。

執筆: 大久保祐希

兵庫県立尼崎総合医療センター ER総合診療科フェロー 救命救急センター

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