最終更新日 2018/01/09

逆流性食道炎

逆流性食道炎とは・・・

逆流性食道炎(ぎゃくりゅうせいしょくどうえん、reflux esophagitis)とは、食道逆流症(gastroesophageal reflux disease ;GERD)の一種である。酸性の胃内容物が食道や口腔内に逆流し、胸焼けなどを呈し、内視鏡検査で粘膜障害を認める状態のことである。

有病率は、日本人で10%程度とされている。

【原因】
逆流の原因としては、胃酸分泌の上昇や食道運動の低下なども関与しているが、下部食道括約筋圧の低下が主である。
下部食道括約筋とは食道下部にある筋肉で、胃内容物の逆流防止に重要な役割を果たしている筋肉である。食道裂孔ヘルニア、大食、高脂肪食、加齢などで下部食道括約筋の圧が低下することにより、酸性の胃内容物が食道内に逆流し、逆流性食道炎が生じ得る。

【症状】
典型的症状として胸焼けや呑酸があり、非典型的症状として胸痛、咳嗽咽頭違和感などが認められることがある。

【合併症】
合併症としては、貧血出血、食道狭窄、食道がんなどが知られる。また、睡眠障害や耳痛などを合併する可能性が指摘されている。

【診断・治療】
診断には上部内視鏡検査が必須となる。逆流性食道炎は、酸分泌抑制薬であるプロトンポンプ阻害薬(Proton pump Inhibitor; PPI)やH2受容体拮抗薬(H2 receptor antagonist;H2RA)が薬物治療の第一選択となる。基本的には薬物治療に反応し、症状およびQOLが改善することが多いとされるが、治療を放置するとバレット食道を合併し、ひいては食道癌を引き起こす可能性もあるので、注意が必要である。

執筆: 大久保祐希

兵庫県立尼崎総合医療センター ER総合診療科フェロー 救命救急センター

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