末期心不全の看護
心不全のような慢性疾患では、最大薬物治療でも入退院を繰り返す状態の場合、予後に関する見通しや終末期について説明し、今後の治療について意思確認が必要となります。
心不全のような慢性疾患では、最大薬物治療でも入退院を繰り返す状態の場合、予後に関する見通しや終末期について説明し、今後の治療について意思確認が必要となります。
心不全は常に増悪のリスクがあるため、症状が落ち着き、急性期を脱した後も、バイタルサインや症状・病態の変化を継続して観察します。
急性期の患者さんは、呼吸困難、胸部不快などをはじめとする症状、病状や死への不安、動作制限による苦痛など、さまざまなストレスにさらされています。そのような状態に配慮して患者さんへ介入しなければなりません。
心不全の悪化を最小限におさえ、予後をよくするために、症状の進行や程度に合わせて、薬物療法だけでなく非薬物療法を組み合わせて治療を行います。
心不全で入院が必要となる患者さんの多くは、どの病期にあっても、息苦しい、ゼイゼイした呼吸をしている、手足が冷たい、チアノーゼがあるなどの急性心不全症状があります。
心不全治療の基本は ①心不全自体の治療、②心不全に影響のある疾患(原因疾患・併存疾患)の治療、の2本柱で行います。
心不全では、検査時の状態と前回の状態を比較し、心臓のどの部分が悪化しているかを評価します。継続して検査を行い、退院に向けてリハビリ、薬剤調整、生活指導につなげます。
心不全は、治療でそのときの症状は改善しますが、基礎疾患、加齢、感染、自己管理の状況により、徐々に病態が進行します。
心不全の代表的な症状は、息切れ、呼吸困難、むくみです。
心拍出量の低下により、肺循環(左心系)が障害された状態を左心不全、右心室の収縮力の低下により、体循環(右心系)が障害された状態を右心不全といいます。両心不全は、左心不全が続くと、肺うっ血に伴う肺高血圧が右心室への負荷となり、右心不全も併発して結果的に両心室で心不全が起こっている状態です。
心筋障害により心臓筋肉の収縮力が低下した状態や、心臓弁膜症によって十分に拍出できない状態を収縮不全といいます。心筋障害による心室の壁弾性の増大や心室壁の弛緩能の低下、心室外の拘束(気胸、心タンポナーデ)が生じ、心臓が拡張しにくい状態を拡張不全といいます。
急性心不全は、心筋梗塞などで代償機転を上回る、急激に心臓ポンプ能が低下した状態です。慢性心不全は、行動態の悪化が徐々に進行する状態で、代償機転が長期間はたらき、心機能低下がゆっくり生じる状態です。
ほとんどの心疾患で心不全に至る可能性があります。心不全を悪化させないためにも、日常生活の過ごし方が大切です。
心不全によって心臓のはたらきが衰えると、息切れ、尿の減少、むくみ(浮腫)、手足が冷たくなるなどの症状が出ます。これらの症状に対し、心臓が何とか血液を送り出そうとする調節機能を、代償機転といいます。代償機転は心臓内と心臓外で起こります。
心室中隔とは、右心室と左心室の区切る筋肉の壁のことです。心室中隔欠損とは、この壁に欠損ができている状態をいいます。心室中隔欠損症は、先天性心疾患の約20%を占め、最も多いです。
心房中隔とは、右心房と左心房を区切る筋肉の壁のことです。心房中隔欠損とは、この壁に欠損ができている状態です。欠損部位により、卵円孔開存型、一次孔型、二次孔型、静脈洞型、冠静脈洞型があります。
先天性心疾患の発生頻度は、全生産時の約1%、毎年1万人程度とされています。成人の先天性心疾患の患者数は、小児の先天性心疾患の患者数と同程度となってきており、約50万人といわれています。
心筋疾患の看護で重要なことは心不全症状の予防と軽減です。心負荷を軽減するため、安静度に合わせた日常生活の援助を行います。不整脈や血栓症状の予防と軽減も大切になります。