皮内テスト|皮膚科の検査

看護師のための検査本『看護に生かす検査マニュアル』より。
今回は、皮内テストについて解説します。

 

高木 康
昭和大学医学部教授

 

〈目次〉

 

皮内テストとはどんな検査か

皮内テストとは、予測されるアレルゲンや病原体の抗原を皮内に注射し、生体の肥満細胞や好塩基球などの細胞の表面に抗原と抗体の結合物が付着し、炎症反応が生じる、または感作T細胞の作用により血管透過性が亢進することで生じる炎症反応(抗原抗体反応)などを皮膚反応から判定する検査である。

 

表1皮内反応の判定基準

皮内反応の判定基準

 

皮内テストの目的

  1. 感染症の診断
  2. アレルゲン(アレルギーの抗原物質)の検出

 

皮内テストの実際

必要物品

  1. 試験液
  2. 対照液
  3. 注射器1mL数本
  4. 注射針27G
  5. トレイ
  6. アルコール綿
  7. ノギス
  8. 手袋

 

方法

  1. 検査の目的、方法、注意点を説明する。
  2. 試験液、対照液の区別をして、トレイに準備する。
  3. 座位または、臥床の姿勢で注射部位の前腕を露出する。
  4. 注射部位をアルコール綿で消毒し、乾燥するのを待つ。
  5. 注射器に空気が入っていないことを確認する。
  6. 注射部位の皮膚を引っ張るように伸ばす。
  7. もう一方の手で注射器を持ち、表皮と真皮の間に針を刺す。刺入は2〜3mm、15°の角度で表皮と平行に刺入する。
  8. 規定の薬液量(0.02mL)を、できるだけゆっくりと注入し膨隆をつくる。終わったら針を抜く。
  9. Ⅰ型、Ⅲ型アレルギーの場合、15〜20分後、発赤、膨疹を医師がノギス(必要時)を使用して判定する。Ⅳ型アレルギー(遅延型アレルギー)の検査の場合は、5〜6時間後、あるいは24〜48時間後に判定する。ツベルクリン反応は48時間後に判定する。
  10. 患者に検査結果を伝え、医師がカルテに記載する。

表2ツベルクリン反応の判定基準

ツベルクリン反応の判定基準

 

皮内テストにおいて注意すべきこと

  • 施行前に十分アレルギーに関する既往の問診を行う。
  • 2種類以上施行する際は、3cm以上の間隔をあける。
  • 2種類以上の薬液を準備する場合は、テスト液を間違えないように明示する。
  • 実施後は注射部位を軽く押さえ、もんだりさすったりしないように説明する。
  • 強い瘙痒感を訴える場合があるので、その際は医師に報告する。
  • テスト中の入浴は禁止とする。
  • 一般的に、アレルゲンの確定は皮膚反応だけでは判断できず、血液検査でその原因アレルゲンに対するIgE抗体を調べる方法も併用する。
  • 皮内テストはその他の皮膚テストより100倍ほど敏感であり、また手軽に行えるが、欠点として、アレルギー反応を誘発したり、特にショック症状を誘発する危険性もあるため、十分な観察と緊急薬剤の準備が必要である。
  • 検査時の皮膚状態、薬物の影響(抗ヒスタミン薬抗アレルギー薬ステロイド外用薬)で判定が困難であったり、抑制される場合がある。

 


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

[出典] 『新訂版 看護に生かす検査マニュアル 第2版』 (編著)高木康/2015年3月刊行/ サイオ出版

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