膀胱内圧測定|腎・泌尿器系の検査

『看護に生かす検査マニュアル』より転載。
今回は、膀胱内圧測定について解説します。

 

高木 康
昭和大学医学部教授

 

〈目次〉

膀胱内圧測定とはどんな検査か

膀胱内圧測定は、膀胱内に生理食塩液や炭酸ガスを注入し圧をかけ、蓄尿時の膀胱内圧と蓄尿量との関係を測定し膀胱知覚の程度を評価する検査である(図1)。

 

図1膀胱知覚の検査

膀胱知覚の検査

 

直腸内にカテーテルを挿入し腹圧を同時に測定することが多い。また、尿道括約筋や肛門括約筋の筋電図を同時に測定することも多い。

 

膀胱内圧測定の目的

膀胱内容量と膀胱内圧の関係から神経因性膀胱、前立腺肥大症、腹圧生失禁などの診断や治療効果の判定を行う。

 

膀胱内圧測定の実際

排尿をすませた後、仰臥位をとる。排尿後の残尿を測定し残尿が多ければ医師に報告し導尿し膀胱を空にする。腹圧用カテーテルを肛門から15㎝程度挿入し大腿部に固定する。膀胱内圧用カテーテルを外尿道口から清潔操作で挿入し下腹部に固定する。肛門両側に筋電図用電極を装着し、検査用便座に座ってもらう。

 

生理食塩液または炭酸ガスをカテーテルから注入し、初発尿意での注入量と膀胱内圧を記録する。その後、最大尿意での注入量と膀胱内圧を測定する。最大尿意で膀胱内圧が低いときにはさらに注入を続け、不随意収縮が生じるかを観察する。最後に腹圧をかけたときの膀胱内圧を測定する。

 

膀胱内圧測定前後の看護の手順

検査前の看護

  • 測定機器の作動を確認する。
  • 室温調整、不必要な露出を避けるための配慮を行う。
  • 初発尿意、最大尿意を伝えてもらうよう説明する。
  • 検査中に腹圧をかけると正確に測定できないことがあるため、をしたり動いたりしないよう協力を求める。

 

検査後の管理

  • 検査用便座からベッドに戻ってもらい、カテーテルと電極を除去する。
  • カテーテル挿入に伴う機械的刺激により尿道の違和感や残尿感が残ることがあるが、一時的なものであることを説明する。
  • 尿路感染を防ぐため、水分摂取と排尿を促す。

 

膀胱内圧測定において注意すべきこと

検査への集中や不安から早期に尿意を訴えることがあるため、リラックスして検査が受けられるようコミュニケーションをとる。

 


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

[出典] 『新訂版 看護に生かす検査マニュアル 第2版』 (編著)高木康/2015年3月刊行/ サイオ出版

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