2019/03/27 のクイズ
- 1. 最終健在時刻・発見時刻を施設職員から聴取し、転倒の原因についてのアセスメントを最優先に行った。
- 2. 頸椎・頸髄損傷の可能性を考えて、全身の神経学的所見や呼吸形式を観察した。
- 3. 退院後は転落のリスクを考えて、抑制帯を使用して再発防止策をとるように施設職員に伝えた。
- 4. 退院後はベッドからの転落防止のため、必ず施設職員の目の届く部屋にし、常に患者さんに付き添いを行うように施設職員に伝えた。
挑戦者4021人 正解率85%
高齢者は複数の疾患を抱え、障害が残りやすく慢性化しやすいとされています。また、加齢によって骨粗しょう症や筋力低下といったADLの低下も引き起こします。さらには視覚や聴覚などの感覚器機能が低下すると、コミニュニケーションが取りにくくなってしまいます。
- 1. 最終健在時刻・発見時刻を施設職員から聴取し、転倒の原因についてのアセスメントを最優先に行った。
-
不正解
最終健在時刻・発見時刻を聴取し、なぜ転倒したのかをアセスメントすることも必要ですが、その1項目にとらわれる必要はありません。それ以上に、今後の治療に向けてさまざまな情報を得ることが大切です。この患者さんの場合、重度の認知症であるため、意思の疎通が困難であることを考慮し、本人から聞けない情報(普段のADL・既往歴・薬歴・発見時の状態)を周りの人から聴取し、患者さんの全体像を捉えることが大切です。また、神経学的所見、呼吸形式、指示動作の有無など、現在の患者さんの状態を確認することも必要です。
- 2. 頸椎・頸髄損傷の可能性を考えて、全身の神経学的所見や呼吸形式を観察した。
-
正解
適切な対応です。この患者さんは重度の認知症があり、受傷機転など正確に聴取できません。また、肩から上の外傷を認めた場合は、常に頸髄損傷を考慮するべきです。そのため、この選択肢のように全身の神経学的所見や呼吸形式を観察し、ADL低下につながる骨折を見逃さないことが大切です。
- 3. 退院後は転落のリスクを考えて、抑制帯を使用して再発防止策をとるように施設職員に伝えた。
-
不正解
抑制帯は身体拘束の一つです。行動を制限することで精神的苦痛も伴い、認知症の症状がさらに悪化する可能性もあります。また、倫理的側面からも極力行わないようにしましょう1)。
- 4. 退院後はベッドからの転落防止のため、必ず施設職員の目の届く部屋にし、常に患者さんに付き添いを行うように施設職員に伝えた。
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不正解
施設内には多数の利用者がいるので常に見守りはできないと考えます。この選択肢は理想的ですが、現実的には困難でしょう。間違いではありませんが、選択肢2がより適切と考えます。なお、退院時の指導として、転倒転落を起こさないよう、施設職員に環境の見直しを助言したり、患者さんに変化が見られたときは、受診を勧めるようにしたりするとよいでしょう。
引用参考文献など
1)日本看護倫理学会 臨床倫理ガイドライン検討委員会.身体拘束予防ガイドライン.(2018年3月閲覧)
2)岩田充永.救急診療における高齢者のアセスメント・初期対応.日本老年医学雑誌.2011,48(4),233-325.
3)北川公子.転倒・転落.生活機能からみた老年看護過程,第2版.医学書院,2015,420-429.
4)塩谷隆信.5大腿部頸部骨折・転子部骨折.生活機能からみた老年看護過程,第2版,医学書院,2015,126-127.
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