看護師兼カフェオーナー│多忙でも楽しむコツは“挑戦し続けること”!?

 

看護師でカフェのオーナーである松田啓美さんへのインタビュー。前編ではカフェ開業の経緯や、看護の仕事へのこだわりについて伺いました。後編ではカフェへのこだわりや、やりがいについてお聞きします。

 

【前回の記事】 現役看護師でカフェのオーナーになるまで“二足のわらじ”実現のヒケツ

 

松田啓美さんインタビュー【2】 看護もカフェも挑戦あるのみ!

 

小規模でやるからこそ面白く

松田珈琲工房は席数が11席、コーヒーとマフィンのみのお店。小規模ながらも、そのメニューにはこだわりが込められています。

 

開業前、コーヒーについてしっかりと学びたいということで、松田さんはコーヒー専門店の「松本珈琲工房」に相談し、豆や淹れ方について指導を受けました。

 

厳しく管理された農園で作られたコーヒー豆。お店では量り売りもしている

 

「オリジナルブレンドを3種類とストレートの豆を3種類用意してます。ただ、コーヒー好きな方はけっこう飲み比べていくので、飽きられないように月替りのブレンドを1種類作っているんです。それを楽しみに来てくれる常連さんもいますね」

 

こだわりはコーヒーだけでなく、マフィンにも。

 

「マフィンも3~4種類、定番のマフィンだけだと飽きちゃうので、旬の素材を使ったものを作っています。卵、バター、牛乳、白砂糖を使っていないお豆腐のマフィンなので、そうしたものにアレルギーのあるお子さんのいる方とかはけっこうおやつに買いに来られるんです。ガチガチのビーガンマフィン(※)ではないんですけど、せっかくならおいしいもの、体にやさしいものをと思って作っています」 ※動物性の材料を使用していないマフィン

 

ケーキの代わりにこのマフィンで子どもの誕生日を祝う、というお客さんもいるとのこと。

 

「これだけ規模の小さいお店で週に3日だけの営業なのに、何か特徴がないと、お客さんも飽きるし私もつまらなくなっちゃいますので。何かこう特徴のあるもの、コンセプトを持って面白くしないとなあ、と思ってがんばってます」

 

こだわりのマフィンとコーヒーで、ご来店をお待ちしています

 

人とつながりができることがやりがい

オープンして3年、お客さんに愛され続けている松田珈琲工房。“カフェをやっていて良かったと思うことは?”という質問に、松田さんは笑顔でこう答えてくれました。

 

「たくさんの人との出会いがあることです。もちろん、病院でもいろんな出会いがあるし、貴重な体験や勉強もいっぱいさせていただいています。でもそれとはまた違う、お店をやらなかったら出会わなかった方との出会いがあります。それから、常連さんや友だちがふらりと立ち寄ってくれること。普段、わざわざ日にちを合わせてアポを取って会うとなると、なかなか腰が重いじゃないですか。でもお店をやっていると、『ちょっと時間ができたから』と言って会いに来てくれる。仕事中にそうやって人と会えるというのはあまりないですよね」

 

松田珈琲工房では通常の営業のほかに、しばしばコーヒー教室、マフィン教室を開催しており、そうした場所もまた人とのつながりが広がる機会になっています。さらには、カフェの仕事の「一日体験」も受け入れていて、遠方からもさまざま人が訪れているそうです。

 

「2年ぐらい前から、職業体験旅行の斡旋をしている『仕事旅行社』さんの仲介で、カフェの仕事を体験してみたいという方を受け入れています。『小さなカフェで働く旅』ということで、遠方では九州や北海道など、日本中いろいろなところから来ていただいてます」

 

宮城県の石巻から来た方は、一日体験の写真をブックレットにして贈ってくれました

 

「医療職の方もけっこういらっしゃいますよ。へとへとに疲れた看護師さんとか。ちょっと前の自分を見ているような感じで、気持ちがよく分かります。一日体験に来る方は、人生の分岐点にある方が多いんですよ。自分の方向性につまずいて、今後をどうしようかと考えている方とか。体験の受け入れは一日ですけど、生き方に関わるような深い話をすることもあります。初対面の方と人生の話をするなんて、普通ならなかなかできませんよね。いろいろな方の貴重なところに触れさせてもらったりするので、とても勉強させていただいています」

 

カフェを開業した際のことなどもよく尋ねられるので、自分自身の振り返りにもなっているのだとか。

 

「私一人で細々とやってたら、日本中の人の目に触れることなんてまずないじゃないですか。だけどこの仕事旅行でご紹介いただくことで、縁もできて、自分も楽しんでいるので、本当にありがたいです」

 

看護師として、喫茶店オーナーとしてのこれから

オープンから3年で開業資金も回収し、現在は看護師業とカフェの収入が半々ぐらいという松田さん。今後のお仕事についてはどのような展望を持っているのでしょうか。

 

「看護師としてはいろいろな形態のお仕事を経験したいですね。実はいま、派遣登録もしていて、お休みである月曜日に依頼が来た場合はいろいろなところへ仕事に出ています。訪問入浴や健診などですね。訪問入浴ひとつとっても、老健だったりデイサービスだったり、同じデイサービスでも施設によって進め方が全然違ったりするので、さまざまな体験をさせていただいてます」

 

また、カフェについてもやりたいことがたくさんあるといいます。

 

「ときどき、依頼を受けて出張コーヒーやコーヒー教室もやっているんですけど、そういう活動をもうちょっと広げたいという思いがあります。今は設備的に無理なんですが、例えば朝市とかフェスのようなところへのイベント出店もやってみたいですね。もっと外に出ていろんなことをしたいなと思っています。それから、妄想になっちゃいますけど、いつか自宅兼カフェという形態でやれればという夢を抱いてます」

 

“やりたいことはどんどんやる”“やったもの勝ち”という松田さん。

 

松田珈琲工房では毎週木・金・土の11:00~18:00、こだわりのスペシャリティコーヒーとマフィンをご用意して、皆様のご来店をお待ちしています。

 


【看護師兼カフェオーナーにインタビュー!】

【前編】 現役看護師でカフェのオーナーになるまで“二足のわらじ”実現のヒケツ

【後編】 多忙でも楽しむコツは“挑戦し続けること”!?


<取材協力>

松田珈琲工房 Cafe Noccal

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