看護師の給料が2022年10月から月1万2000円アップする話って、結局どうなったの？｜看護roo!ニュース

2022/10/14

結局どうなったの？看護師の給料、月1万2000円アップの話

診療報酬により、看護師の給料を月1万2000円引き上げる対策が、2022年10月からスタートしました。

どんな仕組みか、対象となる病院や看護師、アップされる賃金項目はどれかなど、看護師が知っておきたいことをまとめました。

10月から「看護職員処遇改善評価料」が新設

岸田首相が宣言してはじまった、看護師などの給料アップ対策。

まずは、2022年2月から9月、一時的な補助金で、看護師の給料の1％程度（月額4000円）の引き上げが行われました（関連記事）。

10月からは、今回、新設された診療報酬「看護職員処遇改善評価料」により、継続的に看護師の給料の3％程度（月額1万2000円）の引き上げが行われます。

看護師の給料アップ　新設された診療報酬

「個別改定項目について（看護職員処遇改善評価料の新設）」（厚生労働省）を基に看護roo!編集部で作成

その病院に勤務する「看護職員数」と「延べ入院患者数」を基に計算（A）し、点数を決める仕組みで、1～165に細分化した点数が設けられています。

その点数を、入院基本料等を算定するすべての患者に対し、毎日算定できるようになります。

対象となる病院は？

この評価料を算定できるのは、次のいずれかの病院です。

看護師の給料アップ、対象病院は？：救急医療管理加算の届け出病院（賃金改善を行う年度の前々年度〈新規届出の場合は前年度〉の救急搬送件数が年200件以上）もしくは救命救急センター、高度救命救急センター、小児救命救急センターの設置病院

「個別改定項目について（看護職員処遇改善評価料の新設）」（厚生労働省）を基に看護roo!編集部で作成

救急搬送件数は、基準が満たせなくなった場合でも、給料アップを行う年度の前年度に連続する6か月間で100件以上あれば、基準を満たすとみなされることになりました。

対象者となる看護師は？

診療報酬で得られた収入により、給料アップが行われる対象は次の通りです。

看護師の給料アップ　対象者は？／対象病院に勤務する看護師、准看護師、保健師、助産師／医療機関の実情に応じ、追加可能なコメディカルの職員（看護補助者、理学療法士、作業療法士、視能訓練士、言語聴覚士、義肢装具士、歯科衛生士、歯科技工士、診療放射線技師、臨床検査技師、臨床工学技士、管理栄養士、栄養士、精神保健福祉士、社会福祉士、介護福祉士、保育士、救急救命士、あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師、柔道整復師、公認心理師、その他医療サービスを患者に直接提供している職種）