【2025年版】看護師のボーナスは平均いくら?1年目のボーナス事情も解説

 

看護師のボーナスって、平均いくら?

 

気になる看護師のボーナスについて、平均額や手取り額、年代別の違いなど、最新データをまとめました。

 

1年目の看護師がもらえるボーナスについても解説します。

 

データ出典:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」、日本看護協会「2024年病院看護実態調査

※令和6年賃金構造基本統計調査は「2024年6月分の給与と2023年支給分のボーナス」を調査対象としています。

 

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1)看護師のボーナス、平均額は?

まずは看護師全体の平均ボーナス額を見てみましょう。

 

看護師のボーナス平均は約83.5万円

2025年版看護師の平均ボーナス額の図表。平均支給額は年額で約83万5000円。夏冬合わせた年間の支給額。平均年齢41.2歳。出典:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」

 

厚生労働省の最新データによると、看護師全体の平均ボーナス額は83万5000円となっています。

 

ただし、これは夏と冬を合わせた年間の額です。単純に1/2として計算すると、看護師の夏ボーナス・冬ボーナス1回あたりの平均額は約41.7万円となります。

 

これらから考えると、看護師のボーナスは、基本給の1.5~1.6カ月分(年間では計3~3.2カ月分)の支給が平均的と言えるでしょう。

 

※新卒看護師の基本給は平均21万~22万円、勤続10年の看護師の基本給が平均25万円のため(2024年病院看護実態調査)、基本給は1年で3000~4000円ずつ昇給するものと想定。

 

 

看護師のボーナスの手取り額は?

看護師のボーナス手取り額はいくら?イメージイラスト

毎月の給料と同じように、ボーナスからも所得税や社会保険料が引かれます(住民税は引かれません)。そのため、ボーナスの手取り額は支給額のおよそ8割が一般的な目安です。

 

平均(年間84万円)で計算した場合、看護師のボーナスの手取り額は67万円前後(夏冬1回あたりでは33.5万円前後)となります。

 

 

【年代別】看護師の平均ボーナス額は?

年齢が上がるにつれて、看護師のボーナスはどのくらいアップするのでしょうか? 年代別の平均ボーナス額をまとめてみました。

 

年代別看護師の平均ボーナス表。20~24歳49.5万円、25~29歳69.1万円、30~34歳76.2万円、35~39歳85.0万円、40~44歳95.9万円、45~49歳101.4万円、50~54歳104.8万円、55~59歳103.6万円、60~64歳68.9万円。出典:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」

ボーナスの少ない1年目が含まれる20代前半は低めの額ですが、徐々にアップし、40代後半には年間約100万円までアップしています。

 

 

2)看護師1年目、夏・冬のボーナスはいくら?

看護師1年目の場合、「夏のボーナスってちゃんともらえるの?」と気になる方も多いでしょう。

 

結論からいうと、1年目の夏のボーナスは寸志(ごくわずかな支給)となるケースが多く、支給額は5万~10万円程度が一般的です。1年目の夏は支給そのものがないということもあるでしょう。

 

これは、ボーナスが「一定期間の勤務・評価」に基づいて支給される仕組みだから。入職したばかりの夏ボーナス(6~7月)は、勤務実績がほとんどないため、満額支給の対象外となるのです。

 

ただし、冬のボーナス(12月)は1年目も満額支給になる病院がほとんどでしょう。

 

たとえば、基本給が21万円前後なら「1.5カ月分」とした場合、看護師1年目の冬のボーナスはおよそ31.5万円(手取りで約25万円前後)になると見込まれます。

 

 

 

3)看護師のボーナスが高い病院は?

実際に支給されたボーナスを看護師の平均と比べたとき、「私のボーナス、少ない…」とガッカリした方もいるかもしれませんね。

 

「もっと待遇のいい職場ってあるのかな」と気になる看護師さん向けに、ボーナスが高い傾向にある病院・施設の特徴を、厚労省データや看護業界の動向をもとに解説します。

 

都市部の病院はボーナスが高め

ボーナス額の傾向は地域によっても変わります(看護師の平均年収 都道府県ランキング)。

 

東京を中心とした首都圏や大阪などの都市部は大学病院や大規模な民間病院が集中していることもあり、全体的にボーナス・年収が高めの傾向が見られます。

 

一方、地方でも公立・公的病院の割合が大きく、地域医療の中核を担っている場合は、ボーナス額が高めになる傾向も。都市部に比べて家賃や生活費が抑えられる分、トータルではボーナス・年収が実際異常に高く感じられることもあるでしょう。

 

 

 

 

大学病院、国公立病院はボーナスが高め

病院の中でも大学病院、国立病院機構や県立病院などの国公立病院、赤十字病院などの公的病院は、ボーナスの支給額が高めの傾向にあります。

 

公務員の給与にならっているため安定しているのも魅力で、毎年4~5カ月分の支給実績がある病院も少なくないでしょう。

 

一方、小規模病院・個人クリニックは経営状況に左右されやすく、ボーナスの有無そのものが変動することもあります。

 

 

 

 

病院の規模が大きいほどボーナスが高め

厚労省のデータによると、病院・施設の規模が大きくなるほどボーナス額も高いことがわかります。

 

病院・施設の職員数別、看護師の平均ボーナス額

職員数 ボーナス額(年間)
1000人以上 99.6万円
100人~999人 73.8万円
10人~99人 64.7万円
全体平均 83.5万円

出典:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」

 

大学病院や国公立病院のほか、大規模な医療法人の病院では高度医療を担っていることが多く、病院の収入である診療報酬の単価が高くなるため、職員のボーナスにも反映されているようです。

 

 

4)看護師のボーナスはいつ支給される? 何カ月分? 

看護師にボーナスが支給される時期は、一般的には夏(6月~7月)と冬(12月)の2回です。年2回の支給の場合、冬のボーナスの方が高めに支給される傾向にあります。

 

ボーナスの額は、基本給をベースに決まる場合が一般的です。「基本給の◯カ月分」という形で支給額が決定されます。

 

これに、査定期間の勤怠日数や年次、役職などが考慮され、金額が増減することになります。

厚労省のデータなどによれば、看護師のボーナスは「基本給の1.5~1.6カ月分(年間では計3~3.2カ月分)」が平均的と言えるでしょう。

 

ボーナスは毎月の給料と異なり、病院の経営状態などによってもらえない場合や額が大きく増減する場合もあります。

 

 

休職中でもボーナスはもらえる?育休・産休中は?

妊娠中で産休中の女性看護師と、育休中の女性看護師のイラスト

一般的には、病気やケガで休職中のボーナスは支給されないことが多いようです。

 

また、産休・育休中のボーナスも支給されないか、減額される場合が多いようです。

 

ただし、いずれも病院の就業規則や労使協定によってボーナスの支給条件を定めていることが多く、査定期間内に勤務実績があれば、それに応じた額が支給されるケースがあります。

 

 

5)助産師・保健師・准看護師のボーナス額は?

最後に、看護師と同じ看護職である「助産師」「保健師」「准看護師」のボーナス額も見てみましょう。

 

看護関連職種の年間平均ボーナス額の図版。助産師101.1万円、保健師99.9万円、准看護師64.0万円。出典:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」

 

 

6)看護師のボーナスは高い?低い?

「看護師のボーナスは他の職種と比べると高いほう?低いほう?

看護師と全職種のボーナス額をそれぞれ比べてみました

 

看護師と全職種の平均ボーナス額の比較表。看護師は83.5万円、全職種平均は95.5万円。女性同士での比較は看護師83.1万円、全職種66.8万円。出典:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」

 

このデータからわかるように、看護師のボーナス額は、全職種の平均(95.5万円)を下回っており、特別高いわけではありません

 

ただし、女性の平均ボーナス額(66.8万円)からみると17万円ほど上回っており、看護師は「女性の職業の中ではボーナスが高い」と言えるでしょう。

 

 

7)まとめ

今回は、厚労省による2024年調査のデータをもとに、看護師のボーナスについてまとめました。

 

あくまでも看護師全体の平均額ではありますが、看護師のボーナスは全職種で比べるとほぼ変わらない水準で、女性に限定すると高いことがわかりました。

 

新型コロナや人手不足の影響などで、業務の負担感が増している看護師も多いはず。ボーナスもその大変さに見合った額であってほしいですね。

 

 

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【注】

・平均ボーナス額は令和6年賃金構造基本統計調査より算出、引用しました。他統計の数値とは必ずしも一致しません。

 

・この記事は2025年5月23日に更新しました(前回更新:2024年8月16日/初出:2020年8月20日)

 

(参考)

賃金構造基本統計調査(厚生労働省)

2024年病院看護実態調査(日本看護協会)

 

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