朗報!最も効果的に予防できる「糖尿病予備軍」電話支援で発症率が4割低下
【ナース知っ得ニュース 2015/11/4号】
糖尿病の前段階「糖尿病予備軍」の人に、保健師などが電話で予防のアドバイスを続けることで発症率が4割低下したという研究成果が、国立病院機構京都医療センターなどのチームにより、英医学誌上で発表されました。

糖尿病電話支援で発症減…京都医療センター(読売新聞)
糖尿病予備軍へ保健師が電話アドバイス 発症率が4割低下
京都市にある国立病院機構京都医療センターのチームは、2007年度から全国の糖尿病予備軍約2600人を2つのグループに分けて研究を行いました。1つのグループは、保健師などが定期的に電話で糖尿病予防のアドバイスをし、もう1つのグループは、自主的に運動などを行うものです。
この2つのグループを約5年間追跡したところ、1年間に10回電話を受けた1つ目のグループの糖尿病発症率は年平均1.6%で、体重については2kg減。もう1つの自主的運動グループの発症率は年平均2.8%、体重は0.9kg減という結果になりました。
保健師による電話でのアドバイスの内容は、減量が順調でない場合は励ましの言葉をかける、一日の野菜摂取量を数値で具体的に示すなどの食事指導、運動について長続きする方法を共に考えるなどでした。
「糖尿病予備軍」は全国で1100万人
最も効果的に糖尿病を予防できるのは、発症前の、血糖が少し高め、もしくはインスリンが高い「糖尿病予備軍」の時期だといわれています。
厚生労働省の「2012年国民健康・栄養調査結果」の推計によれば、糖尿病患者と糖尿病予備軍の人数は全国に2050万人。そのうち1100万人が糖尿病予備軍と推計されています。
2007年と比べると、予備軍の人数は220万人減少しているものの、糖尿病の患者数は約60万人増えています。
「糖尿病予備軍」とは、日本糖尿病学会の診断基準によれば、空腹時血糖値が110~126mg/dL未満で、ブドウ糖負荷試験の2時間後の値が140~200mg/dL未満の場合のことを指します。特に食後血糖値について、ブドウ糖負荷試験の2時間値が160~170mg/dL以上の場合、健康な人の10数倍以上も糖尿病になりやすくなるといわれています。
糖尿病予防の取り組み―保健指導、合宿なども実施
糖尿病予備軍に対する保健指導については「特定健診・特定保健指導」において、生活習慣病のうちの一つとして行われています。また、市町村によって「糖尿病予防教室」が開かれるなどされています。
また、厚労省は試験事業として、糖尿病の可能性が否定できない人や、糖尿病が疑われる人たちを対象として、健康増進施設や保養所、ホテル、旅館などの宿泊施設で、医師や保健師、管理栄養士、健康運動指導士が泊まり込みで保険指導を行うプログラム「宿泊型新保険指導(スマート・ライフ・ステイ)」を行っています。
(参考)
厚生労働省 宿泊型新保健指導(スマート・ライフ・ステイ)プログラム
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