病棟クラークや看護補助者は看護師の負担を軽くしてくれるのか?

 

4月に行われた2014年度診療報酬改定では、看護職員の負担を軽くするために、看護補助者の夜間配置加算などに新たに点数がつきました。これによって事務作業や専門知識がいらないルーチンワークを、病棟クラークや看護補助者に移す流れが進んでいます。看護師が本来の任務である、患者の観察頻度を増やせたとする調査結果もでているようです。

 

(参考)知らなかったじゃすまされない?いまさら聞けない2014年診療報酬改定のポイント【2】

 

調査は厚生労働省が、診療報酬改定の影響を調べるために行ったものです。改定の影響を調べるさまざまな調査の中で、看護職員の負担軽減策にどのような効果があったかを検証しています。看護師に関する項目は、病棟の看護責任者と2年以上勤務の看護師が回答しました。

 

もっとも効果的だったのは「病棟クラークの配置」

 

看護職員の負担軽減策で、「効果があった」「どちらかといえば効果があった」とする声が多かったもののトップは「病棟クラークの配置」(92.3%)でした。このことから、書類作成や伝票整理といった事務作業がいかに看護職員にとって負担であるか、また病棟クラークの活用でそうした負担が軽くなるということがわかります。

 

効果があった負担軽減策の2位以下は、「夜勤配置する看護職員の増員」(89.1%)、「看護補助者の増員・業務分担」(88.0%)、「夜勤専従者の雇用・増員」(85.5%)と続いていました。

 

看護補助者がいることによって、いちばん負担が軽くなったことはなにかというと、「患者の病棟外への送迎」が 21.7%でもっとも多くなっています。次に「排泄」(17.7%)、「寝具やリネンの交換」(12.0%)、「清潔・整容」(9.4%)、「食事」(7.2%)となっていました。

 

看護師による入院患者の観察頻度が増加

 

看護補助者に業務を移したことによって、看護師がどのようなことに時間を使えるようになったかについては「入院患者に対する観察頻度の増加」が 61.1%ともっとも高くなっています。次いで「医療処置」(34.8%)、「看護計画作成・評価」(30.5%)、「カンファレンスの実施」(30.0%)、「退院に向けた支援」(13.9%)、「早期離床に関する支援」(13.6%)となりました。

 

調査では、医師の負担軽減策(総合入院体制加算など)やチーム医療体制(栄養サポートチーム加算など)を届け出ている病院と、届け出ていない病院をわけた分析も行っています。

 

それによると、各種加算を届け出ている病院では、2年前に比べて1施設ごとの看護職員、看護補助者の数のいずれも増加していることがわかりました。

 

短時間制度の利用者は倍増 常勤も増加傾向

 

看護職員については、2011年6月は常勤412.7 人、非常勤14.7人だったのが、2013年6月には常勤435.6人、非常勤15.6人。特に常勤では平均して20人以上、増えていることになります。

 

看護補助者は、2011年6月が常勤23.7人、非常勤が14.3人だったのが、2013年6月は常勤25.0人、非常勤16.5。常勤・非常勤ともに増えているようです。

 

また、正職員で短時間勤務を利用する看護職が増えているのも特徴的です。短時間制度の利用者は2011年には平均3.1人だったのが、2013年には6.0人と倍増していました。

 

チーム医療による業務分担は、限られた医療資源を活用するために、ここ数年来の大きなテーマになっています。病棟クラークなどを配置できるのは、規模の大きな施設という現状はあるかもしれません。しかし、事務作業など分担できるものは分担し、看護師が本来の専門業務に取り組める環境を作らなければ、質の高い看護の提供はとてもできない、というのが現実ではないでしょうか。

 

(参照)厚生労働省中央社会保険医療協議会資料

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