最終更新日 2018/05/08

PET検査

PET検査とは・・・

PET検査(ぺっとけんさ)とは、陽電子放射断層撮影(positron emission tomography)の略で、陽電子(ポジトロン)の検出を利用した画像検査のことであり、放射能を含む薬剤を用いる医学検査の一種である。

CT検査やMRI検査が臓器の形を画像化する検査であるのに対し、PET検査ではブドウ糖代謝など臓器の働きを観察するのに特化した検査であり、機能画像とも呼ばれる。

PET検査では、放射性トレーサーと呼ばれる放射性同位元素を含む化合物を体内へ投与する。体内でトレーサーから放出される放射線をPET検査の装置で検出し、画像を構築する。現在では、PET検査とCT検査を一体化した装置を用いて、組織の形態と生体機能を同時に観察するPET-CT検査が一般的に行われている。

PET検査は、通常、悪性腫瘍や炎症の病巣の位置や大きさ、転移状況、再発の診断、アルツハイマー病やてんかん、心筋血流の評価にも用いられる。トレーサーとしてはブドウ糖代謝の指標として、ブドウ糖に似た物質に放射性のフッ素18Fをつけた18F-フルオロデオキシグルコース(18F-FDG)などが用いられる。

ここで18F-FDGを例に挙げる。18F-FDGはブドウ糖とよく似た生理活性を持つため、ブドウ糖が多く代謝される臓器や悪性腫瘍に集積する。生理的集積部位である、、扁桃腺、乳腺肝臓、腸管への正常の集積、腎から膀胱にかけての排泄路への集積は正常所見である。したがって、上記以外の異常集積を認めた場合に病変と判断する。早期がんのようにPET検査での検出感度がよくない悪性腫瘍もあるため、他検査と組み合わせて判断する必要がある。

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