最終更新日 2019/02/13

橋とは・・・

橋(きょう、pons)とは、中延髄に挟まれた、脳幹の一部である。腹側から脳幹を観察すると、小脳の腹側から生じた線維束(中小脳脚)が、脳幹の一部を乗り越え、包むように盛り上がって見える。この部位が小脳から出た「橋」に見えることから、橋と命名された。

橋からは、脳神経のうち三叉神経・外転神経・顔面神経・内神経が分岐している。

橋の腹側が障害されると、垂直方向の眼球運動と開閉眼以外の全身の運動麻痺が生じる(閉じ込め症候群)。また、橋下部の腹側が障害されると、病側の外転神経麻痺や顔面神経麻痺が生じ、対側の麻痺が生じる(ミヤール・ギュブレール症候群)。

執筆: 神谷侑画

神戸市立医療センター中央市民病院 救命救急センター副医長

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