看護用語辞典 ナースpedia キーワード:アニサキス

アニサキスとは・・・

最終更新日 2018/06/06

アニサキス(あにさきす)は、寄生虫の一種であり線虫である。アニサキス症は、アニサキス属幼線虫により起こる消化器症状である。

アニサキス幼虫は、サバ、イワシ、カツオ、サケ、サンマ、アジ等の魚介類に寄生しており、魚の鮮度が落ちると内臓に寄生しているアニサキス幼虫が筋肉に移動する。さらにその魚介類を加熱不十分で人が摂取することにより、壁や腸壁を刺入してアニサキス症を引き起こす。

アニサキス症は、感染する部位の違いにより胃アニサキス症と腸アニサキス症に分けられている。胃アニサキス症は飲食後8時間以内、腸アニサキス症は数時間~数日後に、持続する激しい腹痛や差し込むような痛みが起こり、嘔気や嘔吐を伴うこともある。胃アニサキス症の治療方法は上部消化管内視鏡による虫体の摘出が最も有効である。腸アニサキス症では対症療法をしながら経過観察を続け、腸閉塞等重症化した場合には外科的処置の適応となる。

日本におけるアニサキス症は冬場が中心である。アニサキスの寄生率や筋肉部への移行数は、同一魚種や産地でもばらつきがあるため、集団発生はまれである。またアニサキスはアレルギー源としても有名であり、アニサキスアレルギーによりアナフィラキシー症状を呈した場合には、エピネフリンやステロイド投与が有効であると報告されている。

アニサキスは熱に弱く、60℃で5秒、100℃で瞬時に死滅、電子レンジなどの調理においても15秒程度の加熱で死滅するとされている。しかし低温には強く、-20℃・48時間以上では死滅するが、-3℃では1週間しても運動性が認められたとの報告がある。

日本では酢じめ処理による魚の調理法があるが、これは感染防止に適さないため、冷凍処理された魚を用いたり、感染の可能性が低い養殖魚を用いる等の工夫が必要である。厚生労働省では、内臓を速やかに取り除くこと、魚の内臓は提供しないこと、冷凍の場合は-20℃で24時間以上冷凍すること、加熱の場合は60℃で1分、70℃以上で加熱することを推奨している。

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