最終更新日 2018/03/29

扁桃腺炎

扁桃腺炎とは・・・

扁桃腺炎〈扁桃炎〉(へんとうせんえん、tonsillitis)とは、ウイルスや細菌による感染により扁桃腺が炎症を起こした状態である。

【症状】

扁桃腺炎になると、高熱や咽頭痛、嚥下痛、関節痛、頭痛、悪寒戦慄などを認める。扁桃腺は赤く腫大し、白い膿栓(白苔)がつくこともある。周囲の組織に炎症が波及すると扁桃周囲炎と呼ばれ、膿瘍を形成することもある。扁桃腺炎が増悪していくと、開口障害や嚥下困難を認めるようになり、膿瘍腫大により、気道狭窄から呼吸困難を生じることもある。

【原因となる病原体】

・ウイルス

アデノウイルス、EBウイルス、エンテロウイルス、単純ヘルペスウイルス

・細菌

溶連菌、肺炎球菌インフルエンザ桿菌、黄色ブドウ球菌

【治療】

ウイルス性の場合、ヘルペスウイルス以外のウイルスには治療薬がないため、消炎鎮痛薬やうがいなどによる対症療法が行われる。ヘルペスウイルスの場合はアシクロビルや、バラシクロビルなどの抗ヘルペスウイルス薬を使用することがある。

細菌性の場合、起因菌に応じた抗菌薬が投与される。治療開始時にはウイルス性か細菌性かわからないことも多く、患者背景や、扁桃腺炎の起因菌における地域性を想定し、抗菌薬を選択することが多い。膿瘍を形成している場合は穿刺吸引や切開排膿を行うこともある。扁桃腺炎を何度も繰り返す患者や、日常生活に支障をきたす患者においては、扁桃腺摘出術を施行することもある。

執筆: 野浪 豪

神戸市立医療センター中央市民病院 麻酔科 救命救急センター

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