マンモグラフィーとは・・・
マンモグラフィ(まんもぐらふぃー、Mammography)とは、乳がんの早期発見のための主要な画像診断法で、乳房専用のX線撮影のことである。
【検査の目的】
乳がんの早期発見のために行われる。なお、マンモグラフィは、40歳代以上の場合、乳がん関連の死亡率を減少させることが判明している乳がん検診検査法である1)。
【禁忌】
以下のような場合は、病院によっては検査を受けられないとされていることもある。
・妊娠・授乳中
・豊胸手術
・ペースメーカーや植え込み除細動器、CVポート、シャントなどの人工物を挿入中
ただ、放射線による被曝のリスクがあるものの、マンモグラフィーによって早期乳がんを検出する利点は、マンモグラフィーからの放射線に関連するリスクをはるかに上回っているとされており、基本的には禁忌はないとされている。
【検査の準備】
マンモグラフィの前に、上半身の服や下着を脱ぎ、病院のガウンまたはケープを着用する。
この際、ネックレスやピアスなどのアクセサリーは外してもらい、髪が長い場合は、後ろで結んでもらう。
また、制汗剤やパウダー、ラメ入りのスプレーなどを検査部位につけている場合は、事前に拭き取ってもらう。
【検査の手順】
片方の乳房につき、上下から1回、左右から1回、計2回X線照射を行う。
片方の乳房を持ち上げてプレート上に配置し、上から圧迫し、圧縮された乳房にX線を照射し撮影する。上下から撮影した後は、プレートを斜めにし、片方の乳房を挟んで、同じように撮影を行う。
乳房を圧縮中、被験者が痛みや不快感を訴える場合もある。圧縮が最適ではない場合は画質に影響を与える可能性もあるため、圧迫の程度を被験者と密に連携をとる。
【検査後のポイント】
検査後、異常ありとされた場合でも、乳がんではないこともある。そのため、マンモグラフィの再検査や、超音波検査、MRI検査などを追加して精査する。
その結果、乳がんと疑わしい所見が示された場合、生検を行いさらに診断を進める。
引用・参考文献
1)乳がん検診.がん情報サービス.(2023年6月閲覧)
2)Shambhavi Venkataraman,et al.Breast imaging for cancer screening:Mammography and ultrasonography.Up To Date.(2023年6月閲覧)