患者の様子を観察するのはなぜ?|注射

『看護技術のなぜ?ガイドブック』より転載。

 

今回は注射を行う際の患者の観察に関するQ&Aです。

 

大川美千代
群馬県立県民健康科学大学看護学部准教授

 

患者の様子を観察するのはなぜ?

患者の様子を観察するのは、安全に注射が行われているか確認するためです。刺入時に、患者がピクッと痙攣(けいれん)したり、しびれ、電撃痛、激痛を訴えた場合は、神経に触れたと考えられます。すぐに針を抜き、針を替えて違う部位に刺入します。

 

注入中は、患者の顔色、唇の色、発汗、表情などを観察し、異常を早めに発見することも重要です。注射が終了したら、患者の衣服を整え、注射による異常や変化がないか、局所と全身の観察を行います。注射部位に内出血、発赤、腫脹(しゅちょう)、硬結(こうけつ)などが認められた場合は、すぐに報告します。薬剤の効果や副作用について熟知しておくことが、異常の早期発見につながります。

 

memoアナフィラキシーショック

投与された薬剤に対して体内で抗体が産出されている状態のところに、同じ抗原が入ることによって起きる抗原抗体反応のこと。注射の副作用のなかで最も重篤(じゅうとく)な薬物アレルギーです。注射後数分で起こり、呼吸困難、腹痛下痢、紅斑などを呈し、最悪の場合はショックを起こして死亡します。

 

ピリン系解熱鎮痛剤、ペニシリン系をはじめとする抗生物質などで起きやすい副作用です。

 


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

[出典] 『看護技術のなぜ?ガイドブック』 (監修)大川美千代/2016年3月刊行/ サイオ出版

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