駆血帯を巻くのはなぜ?|採血

『看護技術のなぜ?ガイドブック』より転載。

 

今回は駆血帯に関するQ&Aです。

 

大川美千代
群馬県立県民健康科学大学看護学部准教授

 

駆血帯を巻くのはなぜ?

駆血帯(くけつたい)を巻くと静脈血の還流が阻止され、末梢静脈が怒張して穿刺が容易になるためです。

 

血管をしっかり怒張させることで深く穿刺しなくてもすむので、神経の損傷を防ぐことにもつながります。穿刺部位より5~10cm上方の中枢側に巻きます。

 

通常用いるのは、30cm程度の長さの柔らかいあめゴム管です。ゴム管の一端を折り曲げて他方のゴム管と皮膚の間に挟みこんで緊縛(きんぱく)しますが、この時、ゴム管の両端が下方(末梢側)にくるように挟み込んでしまうと、針を刺す時の邪魔になります。また、針がゴム管に触れて汚染される危険性もありますから、必ず両端が上方(中枢側)にくるようにします。

 

現在では、ゴム管の先端にピンチがついたタイプや、ワンタッチで着脱できるようクリップがついたタイプの駆血帯があります。いずれも、使用時には刺入時の際に邪魔にならないようにすることが大切です。

 

緊縛する時の強さは、静脈血の還流をある程度阻止し、動脈血の流入を止めない程度が最適とされています。強く締めすぎると動脈も圧迫されて末梢へ流入する血液量が減少し、還流血液量が減って静脈の拡張が困難になってしまうからです。脈拍が普通に触れる程度の緊縛にすることが大切です。

 

血管が出にくい場合は、血圧測定をして最低血圧程度に圧迫すると、静脈のうっ血が強くなり、刺入しやすくなります。

 

 


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

[出典] 『看護技術のなぜ?ガイドブック』 (監修)大川美千代/2016年3月刊行/ サイオ出版

SNSシェア

看護知識トップへ