2019/10/30 のクイズ
◆消化器の問題◆Aさん(48歳男性)は橋出血後の後遺症で嚥下障害があり、誤嚥性肺炎を繰り返していました。Aさんは「口から食べたい」という思いを妻に示していましたが、栄養状態が悪く、誤嚥のリスクが高いため、胃瘻造設(PEG)を行いました。退院後、妻が胃瘻の管理を行う予定のため、妻へ指導を行うことになりました。以下のうち、指導の内容として適切でないものはどれでしょうか?
- 1. 栄養剤注入前のケアとして、胃内の空気を脱気させましょう。
- 2. 栄養剤注入後は微温湯を注入し、カテーテルを洗浄しましょう。
- 3. 入浴時は、胃瘻を防水テープで保護し、お湯の流入を防ぎましょう。
- 4. 嚥下訓練は専門の医療スタッフと相談しながら進め、栄養管理は医師の指示で行うようにしましょう。
挑戦者7947人 正解率47%
- 1. 栄養剤注入前のケアとして、胃内の空気を脱気させましょう。
-
不正解
胃にガスが溜まることにより胃内圧が上昇し、胃食道逆流症(GERD)が起こります。その結果、嘔吐や腹部膨満などの症状を引き起こします。また、嘔吐によってさらなる誤嚥性肺炎も懸念されます。そのため、胃内の空気を脱気させ、胃内の減圧を行うことは経腸栄養を行う上で重要なケアとなります。
- 2. 栄養剤注入後は微温湯を注入し、カテーテルを洗浄しましょう。
-
不正解
栄養剤注入後は、栄養剤が残存することによるチューブの閉塞や栄養剤の腐敗を防ぐため、微温湯(38~40℃くらい)を注入します。
- 3. 入浴時は、胃瘻を防水テープで保護し、お湯の流入を防ぎましょう。
-
正解
シャワーや入浴時に、胃瘻を防水テープやビニールで保護する必要はありません。水圧よりも胃内圧の方が高いため、胃瘻からお湯が入る心配はなく、胃瘻に直接シャワーをかけたり、湯船に浸かったりしても構いません。スキントラブル予防のためにもよく洗浄して清潔を保持することが大切です。
- 4. 嚥下訓練は専門の医療スタッフと相談しながら進め、栄養管理は医師の指示で行うようにしましょう。
-
不正解
Aさんの「口から食べたい」という思いをくみ取りつつ、他職種(理学療法士や作業療法士、言語聴覚士、歯科衛生士など)と連携しながら嚥下訓練を進めることが重要です。また、栄養状態の改善と経口摂取が安全にできるようになるために、胃瘻での栄養管理が必要であることを伝え、栄養管理を医師の指示通り行えるようAさんを支える妻(家族)を支援しましょう。
引用参考文献など
1)日本静脈経腸栄養学会編.静脈経腸栄養ガイドライン.第3版,照林社,2013,426p.(2019年8月閲覧)
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