2019/01/06 のクイズ

硬膜外麻酔併用の全身麻酔下手術で、左肺下葉切除術を受けた65歳男性。術中より、硬膜外チューブからPCAポンプが接続され、フェンタニルとアナペイン®が持続投与されています。帰室6時間後、患者さんから、創部痛があり、「PCAポンプを使用したが、痛くて辛い」と何度も訴えがありました。NRS(Numerical Rating Scale)は「8」です。既往歴に喘息と軽度の腎機能障害があります。以下のうち、この患者さんへの対応で最も適切なものはどれでしょうか?
  1. 1. アセリオの点滴
  2. 2. ボルタレン®坐薬の実施
  3. 3. ペンタゾシンの筋肉内注射
  4. 4. ジアゼパムの投与

挑戦者4478人 正解率43%

この患者さんのように、術後の急性痛は避けられないものです。しかし、副作用を避けつつ安静時痛が自制内(痛みが我慢できる程度)になること、および体動時痛が軽い状態になることを目標に、いくつかの鎮痛薬を組み合わせてコントロールする必要があります。
また、NRS(Numerical Rating Scale)は、患者さんの疼痛の程度を知る指標であり、患者さんと医療者が痛みの程度を共有し、痛みの推移を追跡するのに使用します1)。NRSは、まったく痛みがなければ「0」、今まで経験したことがない痛みや、治療前の痛みを「10」として評価します。1~3は「軽い痛み」、4~6は「中等度の痛み」、7~10は「強い痛み」とし、評価します。

1. アセリオの点滴
正解

この患者さんは帰室6時間ですので、まだ腸蠕動が回復しておらず、飲水が必要な内服鎮痛薬は使用できません。また、坐薬の使用は、身体を動かして体位をとらないといけないため、苦痛の強いこの患者さんには勧められません。しかし、アセリオであれば、静脈注射で簡便に投与でき、禁忌項目にも該当しません。
アセリオは、鎮痛効果を持つアセトアミノフェンでは唯一の静脈注射薬です。肝機能障害のある患者さんには禁忌ですが、小児から成人まで幅広く使用できます。投与間隔は4~6時間、4,000mg/日を上限に使用することができます2)

2. ボルタレン®坐薬の実施
不正解

この患者さんは腎機能障害があるため、非ステロイド抗炎症解熱鎮痛薬(NSAIDs)であるボルタレン®坐薬を使用することはできません。また、身体を動かして体位をとらないといけないため、苦痛の強いこの患者さんには、坐薬の使用は勧められません。
なお、ボルタレン®坐薬は、アスピリン喘息を起こしたことのある患者さんには禁忌です3)

3. ペンタゾシンの筋肉内注射
不正解

この患者さんはすでに硬膜外麻酔にフェンタニルを使用しているため、ペンタゾシンを併用すると、呼吸抑制により重篤な状況に陥る可能性があります4)。ペンタゾシンとフェンタニルを併用した場合、互いの作用が拮抗することで、両方の作用が増強してしまいます。

4. ジアゼパムの投与
不正解

ジアゼパムは鎮静薬です。苦痛の強いこの患者さんには、まずは鎮痛薬の投与が第一選択です。

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