2017/11/29 のクイズ

脂肪乳剤の特徴や使用上の注意点として最も正しいものは次のうちどれでしょうか?
  1. 1. 二酸化炭素の産生量が糖質よりも多い。
  2. 2. 中鎖脂肪酸が多く含まれる。
  3. 3. 代謝されやすいように、短時間(200mL/h)で投与する。
  4. 4. タンパク質よりもエネルギー効率がよい。

挑戦者3404人 正解率44%

1. 二酸化炭素の産生量が糖質よりも多い。
不正解

生体内では、エネルギーを産生する過程において、酸素が消費され、二酸化炭素が産生されます。その割合を呼吸商(respiratory quotient ;RQ)といい、「二酸化炭素産生量/酸素消費量」で計算されます。各栄養素の呼吸商は、糖質1.0、タンパク質0.8、脂肪0.7です。脂肪である脂肪乳剤は糖質よりも二酸化炭素の産生量が少ないため、不適切です。

2. 中鎖脂肪酸が多く含まれる。
不正解

脂肪乳剤は、エネルギー基質と必須脂肪酸の補給を目的として投与されます。市販されているものの多くは、大豆油を原料としたもので、主に長鎖脂肪酸(ω−6系脂肪酸のリノール酸)で組成されており、この選択肢は不適切です。

3. 代謝されやすいように、短時間(200mL/h)で投与する。
不正解

投与された脂肪乳剤は、脂肪酸とグリセロールに加水分解されます。効率よく加水分解されるためには、投与速度に注意する必要があります。脂肪乳剤の投与速度は、0.1g/kg/hを上限とされており、体重50kgの場合、20%イントラリポス®100mL(脂肪20g含有)では、4時間以上かけて投与する必要があります。投与速度が速すぎると、加水分解されずに人工脂肪粒子が血中内に異物として停滞するため、免疫能が低下する可能性があります。よって、この選択肢は不適切です。

4. タンパク質よりもエネルギー効率がよい。
正解

糖質、タンパク質は、1gで約4kcaL、脂肪は1gで約9kcaLのエネルギーとなります。そのため、脂肪は、糖質やタンパク質に比べ、エネルギー効率のよい栄養素であり、この選択肢が正解です。

引用参考文献など

1)日本静脈経腸栄養学会編.静脈経腸栄養ハンドブック. 南江堂. 2011,p486.

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