ブラック企業大賞、新潟市民病院は「業界賞」に

長時間労働やパワハラ・セクハラなど、劣悪な労働環境を強いるブラック企業を選ぶ「ブラック企業大賞2017」が決定、医療機関で初めてのノミネートとなった新潟市民病院は「業界賞」を受賞しました。

 

ブラック企業大賞2017の受賞企業一覧

研修医の自殺で表面化した長時間労働

新潟市民病院(676床)がブラック企業大賞にノミネートされたのは、2016年1月、長時間労働による過労が原因で、当時37歳の女性研修医が睡眠薬を服用して自殺したためです。女性の死は2017年5月に労災認定されています。

 

話題性の高いこのブラック企業大賞に医療機関が初めてノミネートされたとあって、医療関係者の間で注目が集まっていました。

 

 

医療・看護の現場で働く人たちの命が脅かされている

業界賞の授賞理由で実行委員会は、

 

「研修医が亡くなる前の残業時間は月平均で過労死ラインの2倍に相当する187時間、最大で251時間に及び、これは本年のノミネート企業中最多

 

と指摘。「この悲劇が新潟市の運営する公立病院で起きたという事実も、強調されるべき点」だとしています。

 

その上で、これが新潟市民病院だけの問題ではなく、まさに「業界」に共通する問題だと言及している点に注目です。

授賞理由は次のように続きます。

 

 

全国医師ユニオンが今年11月に公表した勤務医労働実態の調査結果によると、全国の勤務医のうち過労死ラインである月80時間を超える時間外労働を行っている医師は常勤医で4.9%、当直を行う常勤医で7.3%、初期研修医8.5%、後期研修医では18.9%に上り、このデータ通り近年、医師の過労死が多数報告されています。

 

さらに日本医療労働組合連合会(医労連)が2013年に実施した看護職員の労働実態調査調査では、全国の看護師の125人に一人が過労死ライン超えの働き方をしているとされています。

 

人の命を救う医療・看護の現場において、その実務に携わる労働者たちの命が日常的に脅かされているなど、あってはならないことです。

ブラック企業大賞ホームページより引用、太字は編集部)

 

 

勤務医・看護師の労働環境が適正化されるために

新潟市民病院は2017年6月、「緊急対応宣言」を公表。スタッフの勤務時間の縮減などに取り組んでいます。今回の受賞については、「特にコメントはありません」としています。


医師だけでなく看護師も含めて、過重労働が常態化している医療現場。

その実態は以前から指摘されていましたが、医療という仕事の特殊性もあり、なかなか改善されない状況が続いています。

 

ブラック企業大賞の実行委員会は、新潟市民病院への業界賞の授賞が、「全国の勤務医・看護師たちの労働環境が一日も早く適正化されるための、一助となるよう願う」としています。

 

医療機関初の受賞で、医療現場の働き方改革の後押しとなるか--。今後に注目です。

 

【烏美紀子(看護roo!編集部)】
 

(関連記事)

「ブラック企業大賞2017」医療機関が初ノミネート(2017年11月29日)

 

(参考)

ブラック企業大賞ホームページ

勤務医労働実態調査2017(全国医師ユニオン)

看護職員の労働実態調査(日本医療労働組合連合会)

新潟市民病院 緊急対応宣言

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