最終更新日 2018/08/06

子宮脱

子宮脱とは・・・

子宮脱(しきゅうだつ、uterine prolapse)とは、子宮の一部、または全てが腟の下方に偏位した状態を指す。現在は膀胱脱(ぼうこうだつ)、直腸脱(ちょくちょうだつ)とともに骨盤臓器脱(こつばんぞうきだつ、pelvic organ prolapse;POP)の一型として分類される。骨盤内にある臓器を支えている筋肉が、加齢や妊娠・出産の繰り返しにより緩んでしまうことで起こる。

【症状・診断】
初発症状としては、子宮の下垂感、下腹部違和感などがあり、排便や排尿時に腟入口部に子宮壁を触れることで気付くことが多い。子宮脱状態では、子宮腟部の乾燥や刺激により分泌物の増加、出血などの症状を来す。また頻尿尿失禁尿閉などの尿路症状も併発することがある。

【分類】
POP-Q法によって下垂なしがstage0として、進行の程度を4段階で分類する。
Ⅰ 最下垂部位が腟口より1cm奥まで達しない
Ⅱ 最下垂部位が腟口より1cm奥~1cm脱出の間
Ⅲ 最下垂部位が腟口より1cm越えて脱出するが、全腟管長-2cmを越えない
Ⅳ 最下垂部位が全腟管長-2cmを越えて脱出、または完全脱出

【治療】
保存的治療と外科的治療に大きく分かれる。保存的治療は、腟内ペッサリーと呼ばれるリング状の腟内挿入物を挿入したり、骨盤底筋群の体操などが行われたりする。これらの治療によっても症状が改善しない場合、外科的治療の適応となる。外科的治療としては、さまざまな固定術や形成術がある(古くは上部腟部固定術、Manchester手術、現在では主に、腟式単純子宮全摘術や腟閉鎖術、腹腔鏡下仙骨腟固定術が行われる)。

執筆: 片上大輔

神戸市立医療センター中央市民病院 救命救急センター 救命救急センター

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