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2016年06月24日

呼吸が苦しいとき、臥位よりも座位のほうが楽なのはなぜ?

看護技術Q&A

『根拠から学ぶ基礎看護技術』より転載。
今回は呼吸が楽になる体位に関するQ&Aです。

呼吸が苦しいとき、臥位よりも座位のほうが楽なのはなぜ?

横隔膜が下がり、呼吸面積が広がることにより、呼吸がしやすくなるためと、肺のうっ血状態が軽減されるためです。

 

〈目次〉

 

座位をとると

座位になると横隔膜が下がり、臥位の状態で腹部臓器による横隔膜への圧迫が避けられるからです。その結果、呼吸面積が広がり、肺の伸展が容易となります。また、胸郭が伸展し、横隔膜や側腹筋の運動がより活発にもなります。

 

座位をとると呼吸が楽なのは

うっ血性心不全などの心臓性呼吸困難の場合、臥床しているときには呼吸困難が強くなり、上半身を起こしオーバーテーブルなどにもたれかかり、前傾を保つ姿勢(起座位)をとるか、後ろに寄りかかる姿勢(ファーラー位)をとると楽になるので、この位置をとりたがるようになります(図1)。

図1呼吸が楽になる体位

呼吸が楽になる体位

ファーラー位:ベッドの頭部を45~60°挙上し た体位であり、ベッドの下方に滑りやすいため、 膝を15°ほど屈曲させた体位
セミファーラー位:ベッドの頭部を約30°挙上した体位

 

呼吸が楽になる体位

長座位の状態からオーバーテーブルなどに寄りかかる、 前傾姿勢の体位

この状態を起座呼吸(orthopnea)とよびます。前述の肺活量の増加に加えて、座位では下肢や腹部の静脈に血液がたまり、心臓に戻ってくる血液(静脈還流)が減少するので、肺うっ血が軽減され、呼吸が楽になります。

 

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本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

[出典]『新訂版根拠から学ぶ基礎看護技術』編著江口正信/2015年3月刊行

根拠から学ぶ基礎看護技術

引用・参考文献

著作権について

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