夫の言い分|マンガ・ママナースもも子の今日もバタバタ日誌(35)

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寝込んだもも子を看病しないばかりか、ビールまで飲んでいた夫。思いやりのなさに、怒りが耐えられない!

疲労と風邪でグッタリして、寝ていたら喉が乾いたので、フラフラになりながら リビングに行くとそこに…ゴクゴクと酒を飲んでいる夫がいたら、皆さん正気でいられますか?

しかも子どもはリビングで寝ている…。もも子の夫は、弁解するように「あ?コレ?俺が飯食ってる間に寝ちゃったんでさー。」と言いました。もも子は、平常心を保ちながら「飯じゃないでしょ…ダラダラ晩酌してんでしょ…。」と真っ青な顔で口を開きました。その顔をみて心配する夫に、「大丈夫じゃない…なんでお酒飲むのよ…」と問い詰めるもも子。

続けて、「何かあったらどうする気なの?例えば救急外来に行かなきゃならなくなったらとか…」と言うと、夫は「救急車呼べばいいだろ?」とあっけらかんに言います。病院側の事情もわかるもも子は、「簡単に呼ぶもんじゃないんだよ!救急車ってのは!一秒を争う人とかが使うんだよぉ。」と責めると、夫は面倒くさそうに「わかったよ…俺だって疲れてるんだよ、ビールくらい飲ませてよ。そんな怒ることないだろ?」と言いました。

こらえきれなくなったもも子は、夫の前で長くて大きなため息をついてしまいました。「なんか本当色々嫌になってきた…助け合うのが結婚だと思ってた…。」と涙ながらに言います。「…何で?助け合ってるじゃん。俺は稼いできて、もも子は育児と家事して…。」と説明する夫に、『バカバカ…そこが違うんだって』と感じながら涙が止まりません。

心の中では言っちゃだめだ…と思いながらも、止められず「あたしは助けてもらってるって感覚、全然ないもん…。いつも私ばっかりって思ってる…。」と言ってしまいます。さらに、「家事や育児は苦手だって言って逃げるしさぁ…。仕事仕事って何もしてくれないじゃない。」と溜まって気持ちを吐き出してしまいました。黙っていた夫は少し経ってから、「もも子だってこの頃帰ってきたらグチばかりで、俺の話きいてくれた?」ともも子の目を見て言いました。

夫の言葉に我に返ったもも子は、「だって…それは…本当に大変だったんだもん…。」と弁解すると、「俺だってリストラの話が出ていて、大変だったんだよ…」と打ち明けられた問題に、泣いていたことも忘れて驚くもも子なのでした。

 


【著者プロフィール】

広田奈都美(ひろた・なつみ) HP

漫画家・看護師。某地方総合病院にて勤務後、漫画家としてデビュー。著書は「僕達のアンナ」(集英社)、「お兄ちゃんがコンプレックス」、「ママの味・芝田里枝の魔法のおかわりレシピ」(秋田書店)他。

 

看護roo!での連載に、「ブランク16年の私が看護師に復帰した話」「おうちで死にたい~訪問看護の現場から~」「モンスター患者~みんなが困り果てた金田さんのこと~」。
 

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