体位変換の目的と準備 | 体位変換【1】

【監修】

筑波大学附属病院 看護部

小山記念病院 看護部

 

体位変換の目的

・同一体位による苦痛、関節拘縮や変形、循環障害、神経麻痺、褥瘡の予防
・食事、排泄、衣服交換、清拭などの生活行動
・治療処置に必要な体位の保持
・視界の変化による脳への刺激→精神活動を活発にする

 

「体位変換の準備」実施手順

(1)患者さんの病態、意識レベルや呼吸状態、麻痺の有無、バイタルサインを確認する

■確認事項■

・病態
・意識レベル
・呼吸状態
・麻痺の有無
・バイタルサイン
・圧迫部位の発赤・疼痛・浮腫
・褥瘡の有無

 


(2)圧迫されている部位が赤くなっていないか、疼痛や浮腫、褥瘡がないかを確認する

■ポイント■

特に褥瘡ができやすい場所を確認する
⇒ベッドに寝たきりの場合、体重がより集中する箇所に褥瘡ができやすい傾向あり

 

・後頭部

 

・肩甲骨部

 

・仙骨部

 

・踵骨部


(3)看護師は、患者さんの体を傷つけないようにするため、時計をはずし、胸ポケットのペンや名ふだなどを移動させる

 


(4)ベッドの高さを調節し、ストッパーを掛け、椅子や床頭台などをベッドからはなす

 

■ポイント■

点滴のラインや、ドレーン類が抜けないように、ゆとりを持たせておく

 

(5)体位変換をする側のベッド柵をおろす

■ポイント■

患者さんの転落防止のため、その場をはなれたり、目をはなしたりしないよう注意する

 

(6)患者さんに、体位変換をすることや目的を伝える

⇒細かく説明することで、患者さんが気持ちや考えを準備することができ、自立を促す助けにもつながる

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