クイズノックのおかげで、大嫌いだった勉強が大好きになっちゃった話|ナースの推し事(6)

 

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この連載では、さまざまな「推し」と一緒に日々を乗り切るナースに、推しのいる日常や、推しに救われた経験をインタビューしていきます。

 

第6回に登場してくれたのは、東大卒のクイズ王・伊沢拓司さん率いる東大発の知識集団、QuizKnock【クイズノック】が大好きだというリナさん。

 

なんでも、推しを好きになっていくうちに、大嫌いだった勉強を大好きになれたとか…!?

 

生粋のオタク気質である筆者が、じっくりお話を伺ってきました!

 

取材・文/於ありさ(ライター)

「推し活=勉強」…⁉  リナさんの推し活スタイル

――本日はよろしくお願いします! まずはリナさんのプロフィールを教えてください。

 

看護師歴5年目で、総合病院の小児科で4年間働いたのち、美容クリニック等を経て、今はコロナ患者専用病棟で働いています。

 

――クイズノックを推し始めたきっかけは、どんなことだったんですか?

 

もともとクイズ番組が好きだったんですが、中学3年生の頃に『高校生クイズ』で伊沢さんを見たとき、「自分と1つしか年齢が変わらないのに、知識の量が違いすぎる!」と感動して、伊沢さんを追いかけるようになったんです。

 

2017年にクイズノックのYouTubeチャンネルが開設されてからは、どんどんハマっていきました。

 

リナさん私物の、クイズノックのファンブック。数量限定で販売されていたという、貴重な一冊です

 

――クイズノックのどんなところに惹かれたんでしょうか?

 

小さい頃から豆知識の本とか図鑑をよく読んでたので、クイズ番組のちょっと難しい問題でも、答えが分かることが多くて。それが楽しくて、よく見ていたんです。

 

でも、クイズノックのYouTubeの動画だと、難しすぎて1問も分からないんですよ。悔しかったのと同時に、「すごい人達がいる!」って純粋に感動したんですよね。

 

ただ、堂々と「推しです!」と言うようになったのは、3年前くらいです。クイズノックのイベントに行ったりするようになって、「これはオタクって言えるな」と。

 

――イベントがあるんですね! どんなことをするのでしょう?

 

コロナ禍以前は、トークイベントや、クイズノックのメンバーと一緒にクイズができる参加型のイベント、コラボカフェ…いろいろありました。

 

一緒にクイズができるイベントは、会場に集まった人の上位数名が、メンバーと対決できる、みたいなのもやってて!

 

――すごい! それは楽しそうですね!

 

「推しと一緒にできる」って、すごいですよね!

 

コロナでしばらくそういうイベントはなかったんですが、今後開催する予定らしくて。「次のイベントでは絶対推しとクイズしたい!」という一心で、最近はガッツリ勉強しています(笑)。

 

 

――イベントや、それにむけての勉強以外だと、どのような推し活をしているんでしょうか?

 

動画や生配信を見たり、Twitterで知り合ったオタ友と、動画の感想を共有したり、一緒に勉強やクイズをするオフ会をしたり…。

 

――勉強オフ会⁉︎

 

はい(笑)。友達も私と同じで、「イベントで勝ち残って、推しと一緒にクイズしたい!」というタイプなんです。

 

――なるほど…。たしかに、「推しと同じ舞台に立てるかも!」って、すごいモチベーションになりますね…!

 

そうなんです! 実は推しがきっかけで、資格の勉強もしてるんです

 

――資格…? どんなきっかけだったんでしょう?

 

クイズノックのYouTubeで、「10日間勉強して東大生は資格試験に受かるのか⁉」みたいな企画があって。

 

「推しと同じ資格取ったら、おそろいじゃん!」と思って、野菜アドバイザーの資格試験や、秘書検定を受けたりしてました…(笑)。仕事とは全然関係ない資格ばっかりなんですけどね。

 

――服や持ち物ではなく、資格を「おそろい」にできるんですね…!

 

コラボカフェのときに購入した、アクリルキーホルダー。「中身が見えないランダム方式だったので、全12種類揃うまで買いました!」とのこと

 

推しのおかげで勉強の楽しさに気づけた。大嫌いだった勉強が大好きになった理由

――もともとクイズ番組がお好きだったとのことでしたが、勉強自体も好きな方だったんですか?

 

いやいや! 全然そんなことないです。むしろ勉強なんて大嫌いでした。受験生の頃も、国試前も、本当につらかったです

 

それに、医療の仕事って常に情報も技術も新しくなるから、国試や1年目の、めちゃくちゃ勉強する期間を乗り越えても、ずっと勉強は続くじゃないですか。看護師にはなりたくてなったし、好きな仕事ではあるんですけど、「一生勉強」という現実に、ずーんと暗い気持ちになっちゃってた時期もありました

 

――なるほど…。勉強しなきゃって分かっていても、つらいものはつらいですもんね。

 

勉強してると、「こんなこと知ってて何になるんだろう、意味あるのかな」みたいな虚無感をどうしても感じてしまうこともあって、それがすごくつらかったんですよね。

 

でも、そんな中でクイズノックに出会って。彼らって、「なんでそんなこと覚えてるの⁉」と驚くような知識で、問題をすいすい解いていくんですよ。

 

それを見て「この人達、すごい知識量だ…!」と思うのと同時に、「知っててもしょうがないこと、意味がないことなんて、意外とないのかも」と思えたんです。

 

たとえ学んだことがすぐに何かに生きるわけじゃなくても、知っていれば、ふとした瞬間に使えたり、話のネタにできたり、何かしら生きる瞬間はくるんだなって。

「クイズノックオタクじゃなかったら知りもしなかったと思う」と語る「世界三大貴腐ワイン」。実際に買って、オタ友さんたちと飲み比べてみたとのこと

 

――素敵すぎます…! 「無駄なことなんてない」って、実感できたんですね。

 

そうなんです! 今では、「役に立つかどうかは置いといて、もっといろんなことを知りたい」っていう気持ちが強くなってて。

 

あんなに嫌いだった勉強も、今では「また新しいことを知れた!楽しい!」と感じながら、進んでするようになったんです。なんだか以前とは違う人間みたいで、自分にびっくりしちゃいますね。

 

――嫌いだったことが好きになる、って、すごく大きい変化ですね。

 

きっかけさえあれば、大嫌いだった勉強を好きになることもあるって、びっくりですよね。

 

そのおかげで、手話とか英語とか、前々から「勉強しといたほうがいいなあ」と思っていたことにも手を出せるようになってきて。

 

手話を勉強していたときに、外来にきた耳の不自由な患者さんと、手話で会話できたこともあったんです!

 

――患者さんと手話で会話! どういう状況だったんでしょう?

 

総合病院の小児科で働いていたときなんですけど、休憩時間にごはんを買いに行こうとして売店に向かったら、隣にある一般外来の窓口で行列ができていて。よく見てみたら、患者さんと受付の子が、紙に何か書きながら話していたんです。

 

受付の子が友人だったのもあって、声をかけてみたら、「耳が不自由な患者さんだから、筆談してる」っていう状況だったんです。

 

試しに、勉強していた手話で話しかけたら、理解してくださって! そのまま手話でご案内することができました

 

――趣味が仕事に生きまくってますね…!

 

「これを知っていたらクイズに使えるかも!」とか、動機は不純なんですけどね(笑)。

 

でも、推しからもらった気づきがモチベーションになって、勉強に対して前向きになれたので、本当に感謝しています!

 

勉強が好きになった今、どれくらい勉強してる? 習慣化の意外な秘訣とは

――クイズノックのおかげで勉強が好きになったということですが、今は普段どのくらい勉強してるんですか?

 

1週間のうち3〜4日くらい、1日あたりだと最低1時間はやるようにはしていますね。まとまった時間が取れる休日は、3~4時間勉強することもあります

 

仕事のことだと、ゆくゆく小児に戻りたいなと思っているので、その復習や、まだ見たことがない疾患を勉強したり。

 

クイズの勉強は、いろいろなジャンルを幅広く。それ以外にも、漢検とか、資格の勉強もちょこちょこしています。

 

リナさん宅の本棚。クイズノックメンバーが卒業した大学の入試問題から、漢検のテキストまで、たくさんの参考書や問題集が並びます

 

――す…すごい…! めちゃくちゃ勉強してますね…!

 

「人生で一番勉強しているな」とは、自分でも思います(笑)。受験も国試のときも、自主的に勉強したことはなかったと言っていいくらいだったので…。

 

――勉強って、集中力が落ちたり、習慣化が難しかったりで挫折しがちなイメージがありますが、どうして頑張り続けられるんでしょうか?

 

家でやるときに限ったことなんですが、クイズノックが「【60分間】QuizKnockとおうちで一緒に学びましょう!」という、ライブ配信を定期的にしてくれていて。

 

クイズノックのメンバーが勉強している姿を、途中休憩を挟みつつただ配信しているだけなんですけど、そのアーカイブを流しながら一緒に勉強していると、なんだか楽しくて集中できちゃうんです。

 

なにより、「推しと一緒に勉強している」感がすごく大きいですね。気分も上がるし、集中できるし。アーカイブつけて、一緒に勉強するっていう流れで、習慣になりました。

 

知識と学力を生かして楽しんでいる姿が最高! 誇らしい推しの話で、患者さんの家族とも打ち解けられた

コラボカフェで注文した、難読漢字パフェ。「存在しない漢字や読み方をクイズの中に紛れ込ませたら、伊沢さんは気づくのか⁉」というYouTubeでのドッキリ動画を元ネタにしているそう

 

――リナさんにとって、クイズノックの魅力は、どんなところだと思いますか?

 

私には理解できないような難しいことをさらっとやってしまうところと、並々ならぬ知識を使って、YouTubeでふざけた企画をしているところ…ですね!

 

――ふざけた企画…? 例えば、どんな企画でしょう?

 

映画『サマーウォーズ』のテレビ放送を記念して、映画に出てくる暗号を東大の数学科卒が解いてみる!とか、バカ田大学(※1)の問題集を解いてみる!とか…。ものすごい知識と学力を、思いもよらない方向に、全力で発揮しているんです。

 

それから、最近始めたゲーム実況もお気に入りです。『桃鉄(桃太郎電鉄)』しながら止まった駅などの豆知識を言うとか、推理力をフル活用して『Among Us(※2)』をするとか…。

 

(※1)バカ田大学…ギャグ漫画『天才バカボン』に登場する大学。ダジャレやなぞなぞのような入試問題をまとめた問題集が、講談社から発売されている。

(※2)Among Us…宇宙船を舞台にした、人狼系オンラインゲーム。

 

――おもしろそうです…! 勉強のイメージが強かったですが、いろんな動画があるんですね。

 

そうなんです! そういえば、YouTubeの話が仕事に生きたこともありましたよ!

 

小児科にいた頃、「うちの子、YouTubeばっかり見るんです」と、親御さんに相談されることが結構あって。そういうとき、「どうせ見るなら、クイズノックが良いですよ!」っておすすめしていたんです。

 

それを聞いて、「知ってる!」と言ってくださる方と打ち解けられたりとか、「クイズノックの動画を見せてみたら、すごくよかった!」って話しかけてくださる方もいたりして。

 

推しの魅力を患者さんに伝えられるのももちろん嬉しいんですが、そんな風に認めてもらえる存在だなんて、オタクとして誇らしいなって思っています。

 

――たしかに、推しの存在を誇らしく思える瞬間って、すごく暖かい気持ちになりますよね。最後に、リナさんの今後の目標を教えてください!

 

やっぱり、クイズノックのメンバーと同じ舞台で戦えるようになりたいですね!

 

クイズ以外だと、今は漢字と英語の勉強も頑張っているので、漢検1級合格と、英語の論文を読めるようになるのも目標にしています。

 

これからも、推しにやる気をもらいながら、仕事も勉強もがんばります!

 

リナさん宅の本棚その2。将来を見据えて勉強しているという看護の本がずらり。推しに元気をもらって、目標に向かって突き進むリナさんは、輝いて見えました

 

私自身、推しに毎日を支えられていて、推しのいる友人が多いのですが、クイズノックのオタクさんと出会ったのは今回が初めてでした。

 

お話を聞くまで「どんな推し活をしているのだろう」と思っていたのですが、リナさんのお話を聞いてからというものの、クイズノックへの興味が止まりません。

 

気持ちの面でも、知識の面でも、前向きな影響を与えてくれる推しだなんて、素晴らしすぎますからね。「推しがほしい」読者の皆さんは、ぜひ一度クイズノックの動画を覗いてみてはいかがでしょうか?

 

執筆

ライター於ありさ

エンタメ系のインタビューライター。Walkerplus・テレビジョン・マイナビなどで執筆中。サンリオ/男性アイドル/ラジオ/テレビ/お笑いなど多方面のオタク。

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イラスト

イラストレーターあさなさくま

漫画家・イラストレーター。日常をコミカルに描いたコミックエッセイや、ポップなイラストレーションを発表。アパレル出身ならではのリアルなファッション描写を持ち味としている。

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