免疫細胞に異常が起きるとどうなるの? 

『からだの正常・異常ガイドブック』より転載。
今回は免疫細胞の異常に伴う身体への影響について解説します。

 

山田幸宏
昭和伊南総合病院健診センター長

 

免疫細胞に異常が起きるとどうなるの?

生体を防御している免疫機能が異常をきたすと、様々な感染症にかかりやすくなります。B細胞が障害されて機能しなくなると、肺炎球菌などにかかりやすくなります。T細胞が障害されて機能しなくなると、ウイルス感染、真菌感染症が起こりやすくなります。

 

免疫機能が先天的に障害されると先天性(原発性)免疫不全症候群といい、エイズウイルスにより後天的に障害されると後天性免疫不全症候群(エイズ)といいます。

 

また、長期入院や寝たきり状態などによって免疫力が落ちると、MRSAなどの抗生物質耐性菌による院内感染の危険性も増してきます。

 

メモ1後天性免疫不全症候群(エイズ)

HIV(ヒト免疫不全ウイルス)の感染により、ヘルパーT細胞や樹状細胞などが破壊され、免疫システムに異常をきたした状態。
HIVがT細胞の中に侵入して増殖し、通常なら問題を起こさない細菌やウイルス、カビ、原虫などに感染してしまいます。

 

メモ2MRSA

メチシリン耐性黄色ブドウ球菌。種々の抗生物質に耐性を示すため、免疫不全患者は感染すると重症の経過をたどります。

 


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

[出典] 『看護のためのからだの正常・異常ガイドブック』 (監修)山田幸宏/2016年2月刊行/ サイオ出版

この記事をシェアしよう

看護知識トップへ