2019/02/13 のクイズ
- 1. 母親のもとに児を連れて行き、早期母子接触を行う。
- 2. 冷たいタオルで羊水や血液を拭き取る。
- 3. 静脈ルートを確保して、アドレナリンを投与する。
- 4. 肩枕を入れて気道開通し、ガーゼで児の体を拭いて刺激する。
挑戦者5612人 正解率81%
新生児は胎外生活適応のために、出生直後に呼吸循環動態が大きく変化します。まずは呼吸の安定化のため、気道開通が必要となり、選択肢4が正解です。
「日本版救急蘇生ガイドライン2015」1)より、出生直後のチェックポイントは、「1)早産児であるか、2)弱い呼吸・啼泣、3)筋緊張低下」の3項目です。3項目のうち、いずれかを認めた場合には、「1)保温、2)体位保持、3)気道開通、4)(胎便除去を含む)皮膚乾燥と刺激」を行います。逆に、3項目を全て認めないときのみ、母親のそばでルーチンケアである保温、気道開通、皮膚乾燥を行うこととなっています。
- 1. 母親のもとに児を連れて行き、早期母子接触を行う。
-
不正解
この児は自発呼吸がなく、呼吸状態が安定していません。早期母子接触の前に、全身状態の安定化を図る必要があります。
- 2. 冷たいタオルで羊水や血液を拭き取る。
-
不正解
まずは呼吸の安定化が第一優先です。また、冷たいタオルで羊水や血液を拭き取ると熱喪失につながるため、乾いた温かいタオルを用いる必要があります。よって、この選択肢は間違いです。
ガイドライン1)では、どの新生児に対しても保温することが求められています。新生児の低体温は脳室内出血や呼吸障害、低血糖、晩期敗血症などの有病率と関連すると言われており、蘇生中の保温の重要性が再認識されるようになっています。 - 3. 静脈ルートを確保して、アドレナリンを投与する。
-
不正解
この児は自発呼吸がないとのことから、アドレナリンの投与よりも、まずは気道開通を行います。
- 4. 肩枕を入れて気道開通し、ガーゼで児の体を拭いて刺激する。
-
正解
この児は自発呼吸がないので、まずは肩枕を入れて、気道開通を行う必要があります。第一啼泣は種々の皮膚刺激により誘発されます。乾いたガーゼやタオルで全身を拭くことは、低体温防止だけではなく、呼吸誘発の皮膚刺激にもなります。出生した児の体表の水分を拭き取ってから、新たなガーゼやタオルで背部、体幹、四肢を優しくこすります。それでも児が泣かない場合は、児の足底を平手で2、3回優しく叩いたり、指ではじいて刺激をすることもあります。
引用参考文献など
1)一般社団法人日本蘇生協議会.第4章新生児の蘇生(NCPR).JRC蘇生ガイドライン2015 オンライン版.(2019年1月閲覧)
2)細野茂春監.日本版救急蘇生ガイドライン2015に基づく新生児蘇生テキスト.第3版,メジカルビュー社,2016,147p.
3)水本洋著. 保温ってそんなに大事ですか?.ガイドライン2015準拠 新生児蘇生法NCPR:もっと早く!人工呼吸を確実に成功させるためにできること.第1版,南山堂,2016,56.
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